3年間で1万作品が誕生――新FabCafe TOKYOに見る「徹底したコミュニティー作り」:リニューアルオープン(2/2 ページ)
東京・渋谷のモノづくりカフェ「FabCafe Tokyo」がリニューアルオープンした。店舗面積は2倍となり、UVプリンタやオープンキッチンの設置、Pepper導入など、みどころ満載だ。
FabCafe Tokyoが進める「徹底したコミュニティー作り」
新マシンとしてUVプリンタを選定した理由について諏訪氏は、「クリエイターの方々で3Dを作れる人は実はまだ少ない。ならば2Dのデータで、製作の幅が広がるUVプリンタを導入しようという話になった」と説明する。
また、“Fab”をメインとして掲げながらオープンキッチンを設置し、フードメニューを強化した点については、「人が仲良くなる中心には“食べること”がある。フードをきっかけに来店した人がモノづくりに興味を持ったり、モノづくりに訪れた人たちがフードをきっかけに仲良くなるなど、コミュニティー作りにはおいしいご飯が不可欠だと考えている」と説明した。マルチディスプレイウォールも、画面で来店者の製作の様子を流すことで「話しかけるきっかけ」を作りだすことを目的に設置されたという。
新クルーのPepperは、FabCafeに初めてきた人向けにさまざまな説明をする“接客担当”だ。新しいFab Cafe Tokyoは、初心者・プロ問わず受け入れ、新たなモノづくりコミュニティーの創出に挑戦していく。
今後は飛騨・京都でも展開、東京にも新スペース予定
ロフトワークは2015年4月、林業コンサルティング会社のトビムシおよび岐阜県飛騨市と共に「株式会社 飛騨の森でクマは踊る(通称:ヒダクマ)」を設立した。同年9〜10月をめどに、「FabCafe HIDA」(岐阜県・飛騨市)をオープンさせる計画で、林業など土地の特徴を生かしたスペースになるという。
また、京都でもコワーキングスペース「MATERIAL KYOTO」を準備中だ。こちらは丹後ちりめんや北山丸太など、地域ならではの素材をクリエイターに紹介できる場とする予定だという。同じような発想からFabCafe Tokyoの2階スペースを使って「東京にしかない素材と出会えるコワーキングスペースをオープンできれば」(諏訪氏)。
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