三菱自動車が米国生産から撤退、アジアにシフトへ:工場ニュース
三菱自動車は米国の子会社であるミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ(MMNA)が生産・販売を行う「アウトランダー・スポーツ(日本名:RVR)」の生産を終了し、同モデルの生産を愛知県の岡崎工場に集約すると発表。米国での生産事業から正式に撤退となる。
三菱自動車は2015年7月27日、米国の子会社であるミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ(MMNA)が生産・販売を行う「アウトランダー・スポーツ(日本名:RVR)」の生産を終了し、同モデルの生産を愛知県の岡崎工場に集約すると発表した。MMNAでの生産は同年11月に終了する見込みで、これにより三菱自動車は米国での生産事業から正式に撤退することになる。
三菱自動車の米国における生産事業は、1988年に米クライスラー(現フィアット・クライスラー・オートモービルズ)との合弁会社「ダイヤモンド・スター・モーターズ(DSM)」として稼働。その後1991年にクライスラーが持つDSMの株式を全て買取し、三菱自動車の完全子会社となるMMNAとして生産を継続していた。2000年には生産台数が22万2000台を超えたものの、その後2005年にクライスラー向けのOEM生産が終了。さらにリーマンショックの影響などが重なり、生産台数の落ち込みが続いた。2014年の生産台数は6万9000台にとどまっていた。
今回、生産終了を発表したアウトランダー・スポーツの生産は2012年にスタート。北米向けに加え、ロシア・中近東・中南米向けにも生産を行い、生産効率の向上、生産台数・稼働率の引き上げを図った。北米市場の回復で生産台数は2013年に7万台まで伸びたが、生産台数の3分の1を占めていたロシア向け輸出が2014年度後半から大幅に減少した影響で、生産台数は下落していた。
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