Google、iBeacon対抗のビーコン規格「Eddystone」をオープンソースで:ビーコン
米GoogleがApple「iBeacn」対抗となる、Bluetooth Low Energy(BLE)ビーコン「Eddystone」をオープンソースライセンスで公開した。
米Googleは2015年7月14日(現地時間)、Bluetooth Low Energy(BLE)ビーコンのフォーマット「Eddystone」をApache v2.0のオープンソースライセンスで公開した(GitHub)。
BLE対応ビーコンとしてはAppleの「iBeacon」が知られているが、Eddystoneはマルチプラットフォーム対応となっており、AndroidのみならずiOSでも利用できる。既にAndroid/iOSアプリ向けにビーコン機能を実装する「Nearby API」と、緯度経度などの位置情報や位置情報に関連する情報をクラウドから取得できる「Proximity Beacon API」などが用意されており、開発リソースにはGoogleの開発者向けサイトないしGitHubからアクセスできる。
発信される信号はパブリックなものだが、プライバシー保護とセキュリティ確保のため限られたクライアントだけがデコードを可能とするEphemeral Identifiers(EIDs)が組み込まれており、「空港の到着ロビーで自分の荷物を探す」「見つからなくなったカギを探す」といった用途にもEddystoneを利用できるとしている。ユニークな機能として、ビーコンからのURL送信機能も用意されており、端末にWebブラウザがあれば(特定アプリケーションがインストールされていなくとも)情報を送ることができる。
既存BLEビーコンはファームウェアのアップデートによってEddystone準拠とすることが可能であり、Googleではパートナー企業とともに認証プロセスを提供し、相互接続性も高めていく計画だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 5分でわかる最新キーワード解説:地下街でも居場所が分かる「地磁気データ屋内測位」とは
スマートデバイスの普及やO2Oへの期待もあり、高精度な位置情報測位への需要は高まっています。地下街や建物内でも利用でき、高精度な測位が可能な「地磁気データ屋内測位」は機器新設を必要としないこともあり、活用が期待されています。 - カーテレマティクスの事例から学ぶ、製造業向けIoT活用入門
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注目が集まる一方で、製造業がIoTを活用するための道筋は見えづらい状態にある。本稿では、幾つかの代表的なIoTの活用シーンを紹介するとともに、自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)を具体的な事例として、製造業がIoTから得られるメリットについて解説する。 - まるで“ばんそうこう”、電池不要の薄型ビーコン
富士通研究所が電池交換が不要で曲げ伸ばし可能な薄型ビーコンを開発した。太陽電池を搭載したシリコンベースの試作品は厚さ2.5mm、3グラムで、ばんそうこうのように人体への装着も可能だ。 - 星野リゾート、ビーコン導入で作業効率改善を狙う
星野リゾートが「星のや 軽井沢」において、ビーコンを利用した従業員の位置動線および作業種別の分析実証実験を行った。宿泊および観光施設での効率化を狙う。 - 日本写真印刷、iBeaconを1カ月で導入する“お試し”サービス
日本写真印刷はiBeaconを使ったシステムを最短1カ月の短期間で試験導入できる「ストアビーコン・簡単スタートパック」の提供を開始した。「お試し導入のため安価で提供する予定」としている。