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まるで“ばんそうこう”、電池不要の薄型ビーコン:組み込み開発ニュース
富士通研究所が電池交換が不要で曲げ伸ばし可能な薄型ビーコンを開発した。太陽電池を搭載したシリコンベースの試作品は厚さ2.5mm、3グラムで、ばんそうこうのように人体への装着も可能だ。
富士通研究所は2015年3月25日、電池交換が不要で曲げ伸ばし可能な薄型ビーコンを開発したと発表した。非常に軽く(試作品は約3g)、また、曲げ伸ばしへの耐性を持たせることが可能であり、テープやばんそうこうのように服や人体など変形するものへ取り付けることもできる。
従来のビーコンは起動時に必要な電力を確保するための制御回路として電源ICや二次電池などの蓄電素子を用いており、これが小型化、薄型化の妨げとなっていた。富士通研究所では電源監視を低電力で動作させる電源制御技術を開発し、太陽電池による発電量だけでのビーコン起動と駆動を可能とした。
開発された電源制御技術では、ビーコンにおいて大きな電力を必要とする無線通信の開始直前に必要な電力が蓄えられたことを認識し、一時的に電源監視を停止する。これにより電源監視の遷移動作に必要な電力を削減できるため、無線モジュールの起動に必要な電力を太陽電池に接続された小型蓄電素子でまかうことが可能になったという。
電源ICEや二次電池などを実装する必要がなくなるため、部品専有面積を従来比で約1/6まで低減することができ、富士通アドバンストテクノロジが試作した薄膜シートへの実装では厚さ2.5mm、約3gの薄型軽量ビーコンを実現した。同社では動作の安定性や耐久性を試験しながら、2016年度中の実用化を目指す。
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