新型「ロードスター」のバンパーアセンブリー、アルミニウム化で32%軽量化:材料技術
UACJは、マツダの新型「マツダ ロードスター」に、アルミニウム製軽量バンパーアセンブリーが採用されたと発表した。各部位で材料や工法の最適化を図ることにより、従来比で約32%という大幅な軽量化を達成したという。
UACJは2015年6月24日、マツダが同年5月に発売した新型「マツダ ロードスター」に、UACJと同社グループ会社が共同開発したアルミニウム製軽量バンパーアセンブリーが採用されたと発表した。
このアルミニウム製軽量バンパーアセンブリーは、各部位で材料や工法の最適化を図っており、従来比で約32%という大幅な軽量化を達成した。マツダのフロントバンパーでは初の押出形材採用となる。
ライトウェイトスポーツカーであるロードスターは、アルミニウムの採用比率は高めだった。これまで販売していた3代目モデルの後期型では、外板部品でボンネットやトランクリッド、シャシーでフロントアッパーアーム、ロアアーム、パワープラントフレーム、リアハブサポートにアルミニウムを使用していた。
しかし新型ロードスターは、「100kg以上の軽量化」(マツダ)という目標を達成するためさらにアルミニウム化を推進。ボディで採用した新開発のバンパーアセンブリーの他、外板部品でフロントフェンダー、ソフトトップのリンクやヘッダーパネル、シャシーでフロントナックルなどを新たにアルミニウム化した。さらに、ワイヤーハーネスについても一部にアルミニウム線材を用いている。
UACJは、3代目の後期型から、ボンネットとトランクリッド、パワープラントフレームにアルミニウム材を供給している。これらに加えて、今回のバンパーアセンブリーと、フェンダー向け部材として6000系高成形アルミニウムシート材が採用されている。
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