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「アウトランダーPHEV」は「アウトランダー」の5倍売れるクルマに電気自動車(2/2 ページ)

三菱自動車は、SUV「アウトランダー」とプラグインハイブリッドSUV「アウトランダーPHEV」のフロントフェイスデザインの変更をはじめ大幅改良を行う。中でもアウトランダーPHEVは、先進的な“プラグインハイブリッド車”から、“ラグジュアリーカー”への位置付けの変更が行われている。

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大幅改良と機能追加により11万〜16万円の値上げ

 これらの大幅改良や機能追加により、アウトランダーPHEVの税込み価格も改定されている。2014年4月の一部改良では、最も安価な「Eグレード」(受注生産)が341万8200円、「Gグレード」が367万920円、運転支援システム「e-Assist」を搭載する「G Safety Package」が376万8120円、e-Assistに加えメモリタイプのカーナビゲーションシステムを搭載する「G Navi Package」が412万3440円、最上位の「G Premium Package」が443万160円だった。

 今回の大幅改良では、EグレードとGグレードを廃し、新たに最低限の装備を搭載する下位のMグレードを設定。税込み価格は359万6400円だが、e-Assistや超音波センサー、マルチアラウンドモニター(バードアイビュー機能付)などは選択できない。中核グレードになりそうなのがG Safety Packageで、税込み価格は388万2600円となり、11万4480円の値上がりとなった。同様にG Navi Packageが423万3600円で11万160円の値上がり、G Premium Packageが459万円で15万9840円の値上がりとなっている。

 なお、プラグインハイブリッド車などを購入する際に政府から得られる「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)」は上限で29万円で、これは2014年4月の一部改良時と同じである。

三菱自動車の主力は軽自動車とプラグインハイブリッド車に?

 月間目標販売台数の設定も興味深い。アウトランダーの200台に対して、アウトランダーPHEVがその5倍の1000台になっているのだ。ちなみに、2012年10月にアウトランダーを発売した際の月間目標販売台数が1000台、2013年1月にアウトランダーPHEVを発売した際には2012年度(2013年1〜3月の3カ月間)で4000台だった。

 アウトランダーPHEVはリチウムイオン電池の不具合発生などの問題もあったものの、三菱自動車を代表する車両として認められ、月間平均で1000台の販売ペースが続いている。一方、アウトランダーは、アウトランダーPHEVほどの独自性が認められず、アウトランダーPHEVにユーザーが移行したこともあり、月間販売台数が200台程度に落ち込んだということだ。

 そうであれば、アウトランダーPHEVにさらなる付加価値を付けて値上げし、ラグジュアリーカー的な位置付けにするのは当然の戦略になるだろう。今後の三菱自動車は、「eKワゴン」に代表される軽自動車と、ラグジュアリーなプラグインハイブリッド車が主力になっていくのかもしれない。

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