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Googleドキュメントみたい! 無償クラウド3D CAD「Onshape」を使ってみた無償3D CADレビュー(5/5 ページ)

一切の作業がクラウド上で出来る無償の3D CAD「Onshape」を試してみたら、かなり使えた! Webブラウザで動作していることを忘れるほどの操作感だ。無償なのに、パラメトリックモデリングにアセンブリなど高度な機能を備えている。

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あれ? ところでファイルの保存は?

 Onshapeでのファイルの保存は随時自動で行われているため「ファイル→保存」のコマンドはない。これもGoogleドキュメントみたいだ。一度、CADの画面を閉じると、「Undo」(元に戻す)はできなくなる。

 ファイルの「Rename document」(名前を変更)は画面上Onshapeのロゴの脇、3本横線アイコンの中にある。

データのインポート/エクスポート

 データをインポートするには、マイページ左上にある「Create」アイコンの右横にある「↑」矢印の付いたアイコン(Import document fail)をクリックし、データを選択する。

 データをエクスポートするには、Part StudioやAssemblyのタブを右クリックすると出てくるリストから「Export」を選択する。STLだけは「Export to STL」を選び、他の形式とは別ルートで書き出すようになっている。

 なおインポートとエクスポートに対応する形式は、下記の通りだ

パーツファイル書き出し(Export)

  • Parasolid
  • ACIS
  • STEP
  • IGES
  • SolidWorks
  • STL

パーツファイル読み込み(Import)

  • Parasolid
  • ACIS
  • STEP
  • IGES
  • CATIA V5
  • SolidWorks
  • Inventor
  • Pro/ENGINEER, Creo
  • JT

アセンブリファイル書き出し(Export)

  • Parasolid
  • STEP

アセンブリファイル読み込み(Import)

  • Parasolid
  • ACIS
  • STEP
  • IGES
  • SolidWorks Pack and Go files
  • JT

 SolidWorks形式のデータを「SolidWorks 2015」で読み込むと履歴のないパーツファイルになった。データのバージョンはSolidWorks2004だった。


データのプロパティ


普通に読み込んだ部品1


普通に読み込んだ部品2

 「フィーチャ認識機能」を使えば履歴は表示されるが、Onshapeのフィーチャ履歴がそのまま生きているわけではない。フィーチャ認識機能は中間ファイルなどもともと履歴を持たないデータにも履歴が付けられる機能だ。


フィーチャ認識した部品1


フィーチャ認識した部品2

※SolidWorksデータ検証協力:いわてデジタルエンジニア育成センター 小原照記氏。ありがとうございます!

現時点は無償版で十分か

 筆者はこれまでの無償3D CADの「ダイレクト系3D CADっぽい」操作にいまいちなじめなかった。今回のOnshapeは個人的には「しっくりきた」ものであり、「これからも使っていきたい!」と思えた。ただ、現時点では改善してほしいポイントも幾つかあり、有料版へのアップグレードはαになってから考えても遅くはないかもしれない。

 リリースしてまだ3カ月、何よりまだβ版。それでこの完成度だ。それにブログでは頻繁に機能追加などのアップデートを伝えている。この記事公開から3カ月、半年と経過していくうちに、着々と進化を遂げているに違いない。

余談:創設者があの人だった

 Onshapeの創設者は、SolidWorks(Dassault Systèmes SolidWorks)の創設者・元CEOでもあるジョン・ハースティック(Jon Hirschtick)氏だ。OnshapeのWebサイトで公開されているチームメンバーにも、元開発者や元マーケティング担当、元インターンなど、過去SolidWorksに関係した人がちらほら見られた。


Onshapeのブログより引用


SolidWorks Worldで映画監督のジェームス・キャメロン氏(右)と登壇したジョン・ハースティック氏(左)

 確かにOnshapeの使い勝手や機能も、SolidWorksに通じるものがあった。

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