「インプレッサ」がハイブリッド化で燃費26%向上、「アイサイト」は第2世代:エコカー技術(2/2 ページ)
富士重工業は、主力車「インプレッサSPORT」のハイブリッドモデル「インプレッサSPORT HYBRID」を発表。同社のハイブリッド車第2弾で、独自の「シンメトリカルAWDレイアウト」に最適化したハイブリッドシステムの採用により、JC08モード燃費はインプレッサSPORT比で約26%向上となる20.4km/l(リットル)を達成した。
「アイサイト」は「ver.2」のまま
インプレッサSPORT HYBRIDの外形寸法は、全長4420×全幅1755×全高1490mmで、ホイールベースは2645mm。インプレッサSPORTと比べて、全幅が15mm、全高が25mm増えている。これは、電池パックなどハイブリッドシステムの導入によって、室内の広さや荷室容積に影響を与えないためだ。実際に室内寸法は、室内長2005×室内幅1490×室内高さ1205mmとインプレッサSPORTと同じである。
また、グリップ性能と燃費性能をハイブリッド車として最適化するため、タイヤサイズも大きくなった。インプレッサSPORTの排気量2.0lエンジンモデルの205/50R17から、一回り幅広で大径の215/50R17に変更している。
車両重量は1490kgで、インプレッサSPORTの排気量2.0lエンジンモデルから140kgの増加となった。
インプレッサSPORT HYBRIDは、ステレオカメラを使った運転支援システム「EyeSight」が標準装備になっている。ただし、最新の「EyeSight(ver.3)」ではなく、1世代前の「EyeSight(ver.2)」である。
同社は、XV HYBRIDにおいて、ハイブリッドシステムとEyeSightの協調制御によって、「全車速追従機能付クルーズコントロール」の作動時にEV走行と回生ブレーキを最大限活用して実用燃費の向上を図る機能「ECOクルーズコントロール」を採用している(関連記事:「XVハイブリッド」は「EyeSight」と連携、モーター使用率を高めて燃費10%向上)。
このECOクルーズコントロールを、EyeSight(ver.3)にまだ実装できていないことから、EyeSight(ver.2)を採用することになったとみられる。
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