IoTプラットフォームの新バージョンを発表、セキュリティ機能を改善:製造ITニュース
PTCジャパンは、IoTアプリケーションの開発のため、IoTプラットフォームの最新版「ThingWorx バージョン6.0」を発表した。大量ランタイムデータのデータストア、ストレージSDK、セキュリティ改善に対応した。
PTCジャパンは2015年5月21日、米PTCがエンタープライズIoTアプリケーションの開発・発展のため、IoTプラットフォームの最新版「ThingWorx バージョン6.0」を発売したと発表した。大量ランタイムデータのデータストア、ストレージSDK、セキュリティ改善などに対応している。
ThingWorx バージョン6.0は、新たなデータストアSDK(ソフトウェア開発キット)がプラグイン可能なモデルに対応。これにより、ThingWorxやパートナー各社は、データストアSDKとのネイティブ連携が可能になり、固有のパフォーマンス、拡張性、セキュリティ、インフラの要件に対応できる。
また、ランタイムデータストアにApache CassandraベースのDataStax Enterpriseを採用した。完全なテスト・検証を実施したCassandraに加え、管理・監視のための機能、インデックス作成・検索のためのApache Solrとのビルトイン連携機能を提供できる。
さらに、脆弱性防御機能の改善、エッジデバイスのFIPS-140-2対応、証明書・暗号化の対応機能改善などにより、セキュリティ機能を改善している。転送中・格納済データの暗号化機能を実装したことで、安全なIoTアプリケーションの開発・展開が可能になるという。
同社では、ThingWorxのフェデレーション機能と新たなデータストレージエンジンを組み合わせることで、データの分散配置の実装が可能になり、可用性、法規制対応、パフォーマンスの最大化が可能になるとしている。
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