汎用Windowsタブレットを業務タブレットに、東京エレクトロン デバイスが提案:ESEC2015
業務に使えるタブレットが欲しい。でも「産業用タブレット」は高い。Windows Embedded 8.1 Industry Pro for Tabletsを導入した汎用Windowsタブレットがその課題を解決する。
タブレットの業務利用が進む中、「在庫管理や電子カタログ閲覧などの業務に使いたいが、堅牢性や防塵性能を備えた本格的な産業用タブレットではオーバースペックで高価だ」という声がある。
その声に応えるべく東京エレクトロン デバイスが「第18回 組込みシステム開発技術展(ESEC2015)」の日本マイクロソフトブース内にて展示したのが、一般的なタブレット端末にWindows Embedded 8.1 Industry Proをインストールした製品だ。一般販売の価格よりは高価になるが、本格的な産業用タブレットより遙かに安価であり、業務利用に耐える組み込み向けの専門機能も備えている。
展示されてたのはデル「Venue11」、マイクロソフト「Surface Pro 3」、富士通「ARROWS Tab Q775/K」、エイスース「ASUS TransBook T100 TAL」、HP「HP Elite Pad 1000 G2」などの端末でいずれも「Windows Embedded 8.1 Industry Pro for Tablets」を採用しており、キーおよびジェスチャー入力/USB端子の利用制限をはじめとした組み込み機器向けの機能が利用できる。
富士通「ARROWS Tab Q775/K」。市販品にプリインストールされているのはWindows 8.1/8.1 Proだが、展示品では「Windows Embedded 8.1 Industry Pro for Tablets」が動作している
産業用タブレットに比べて安価なタブレット端末という意味ではiPadやAndroidタブレットという選択肢もあるが、組み込み機器向けの機能提供という意味では一考の余地があり、また、さらに低価格な海外製タブレットでは最低発注数量の制約や技適、PSEなど業務利用に際してクリアすべき課題も浮上する。
同社ではこうした問題を解決する手段としてロジテックINAソリューションズや伊藤忠テクノソリューションズ、ファムらと共同で、「産業用タブレットほどのどの信頼性・供給性を求めず、 安価で導入しやすいWindowsタブレットを探している」「数台から数百台の規模でタブレットを探してる」事業者に向け、「専用業務機化した汎用タブレット」を提供していく予定だ。
また、2014年のESECで試作機を展示した、対象機器の画面出力をキャプチャーし、USBでのリモート操作を可能にする「インテリジェント・リモートKVM」については「Falcon Link」の名称で2015年4月より販売を開始しており、こちらのデモも行われている。
Falcon Linkは遠隔地にある機器のマウスとキーボード(USB接続)、映像出力をネットワーク経由で表示・操作するユニットで、リモート操作が可能な画面をあらかじめ指定できる「ティーチング機能」も備えることで“操作できる項目”を設定することも可能だ。
Falcon Linkはインタフェースとして、アナログ RGB (Mini D-Sub 15pin、メス)/シリアルポート (D-Sub 9pin、メス)/USB (USB 2.0 Type-B)を備えている
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