連載
ステンレスを選定した理由が「さびにくいから」って、どうなの?:甚さんの「サクッと! 設計審査ドリル」(10)(3/3 ページ)
「ステンレス鋼であるSUS430、304、316の違いは?」と聞かれたら、あなたはどう答えますか?
次回までの宿題
甚さんが再びステンレスに関する課題を投げかけます。
えっ! 低コスト化案としては、良いアイデアだと思いますが?
私もそう思います。一体、何が良くないのか……。
オメェらよぉ〜、少しは職人として成長しろってもんよ〜!
少しヒントを出しましょう。
登場して歴史の浅いステンレスが急激に使われて、何も起きないはずがありません。設計職人なら、その裏を読むべきでしょう。実は、それが原因で製品のトラブルが急激な頻度で発生しているのです。そのトラブルについては次回説明します。
またお会いしましょう。
Profile
國井 良昌(くにい よしまさ)
技術士(機械部門:機械設計/設計工学)。日本技術士会 機械部会、埼玉県技術士。横浜国立大学 大学院工学研究院 非常勤講師。首都大学東京 大学院理工学研究科 非常勤講師。
1978年、横浜国立大学 工学部 機械工学科卒業。日立および、富士ゼロックスの高速レーザプリンタの設計に従事。富士ゼロックスでは、設計プロセス改革や設計審査長も務めた。1999年より、國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師としても活躍中。「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」(日刊工業新聞社)と「ついてきなぁ! 『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!」(日刊工業新聞社)をはじめとする多数の書籍を執筆。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 設計審査の超定番「安全率」をごまかすな!
あなたの会社の設計審査で、「安全率」の議論はどんな感じ? その「分母と分子」について、誰も質問しなかったら要注意。 - 設計審査で最も多く質問される応力とは?
通勤通学中にも取り組める、各企業における設計審査の定型質問に基づいた問題集。今回は、まず設計審査の「出る順」を押さえてから、耐震補強材の「股裂き」対策を考えてみましょう。 - 設計で欠かせない「ミーゼス応力」を押さえよう
ミーゼス応力は設計にとって非常に大切な応力だ。材料の持つ固有の値と比較することでその材料を使った部品の強度を判定できる。