日産から第3の小型ハッチバック、発想は「キャシュカイ」と「ジューク」から:ジュネーブモーターショー2015
日産自動車は、「第85回ジュネーブ国際モーターショー」において、小型ハッチバック車のコンセプトカー「Sway(スウェイ)」を公開した。「ノート」「Micra(日本名:マーチ)」に次ぐ、第3の小型ハッチバック車となる。
日産自動車は2015年3月3日(欧州時間)、「第85回ジュネーブ国際モーターショー」(一般公開日:2015年3月5〜15日)において、小型ハッチバック車のコンセプトカー「Sway(スウェイ)」を公開した。
スウェイは、同社が欧州のハッチバック市場に新たな方向性を提案するために開発したコンセプトカーだ。欧州で販売が好調なクロスオーバーSUV「キャシュカイ」やコンパクトSUV「ジューク」のコンセプトを、小型ハッチバック車に初めて採用した。デザインは、「欧州市場向けにエモーショナルで先進的、かつ、ワクワク感を与えるものになっている」(日産自動車)という。
スウェイの外形寸法は全長4010×全幅1780×全高1385mmで、ホイールべースは2570mm。既に同社が欧州市場で展開中のBセグメントハッチバック車である「ノート」は、外形寸法が全長4100×全幅1695×全高1530mmで、ホイールべースが2600mm、同じく「Micra(日本名:マーチ)」は、外形寸法が全長3825×全幅1665×全高1520〜1535mmで、ホイールべースが2450mmである。
フロントフェイスには「Vモーション」モチーフを施したグリルを採用。そこから始まるキャラクターライン、フローティングルーフ、ブーメラン型ヘッドランプなど、最新の日産デザインの特徴的な要素を取り入れた。ブーメラン型ヘッドランプは、ランプの形状自体にVラインの要素を取り入れて、鋭い目のような印象を作り上げている。その一方でリヤランプにも同様の要素を取り入れ、「車体を切り抜く様な印象的な形状」(同社)に仕上たとしている。
スウェイの最大の特徴は、屋根部のほとんどの部分がガラスになっているフローティングルーフだろう。同ルーフを囲うコの字型のフレームは、ルーフサイドから後部まで続き、ブルー系のボディカラーと対照的な力強いオレンジ色にすることで、構造をより際立たせている。ルーフの中央に特徴的なX型の構造を取り入れて剛性も高めている。また、観音開きのドアで乗降性を高めたとしている。
内装では、「東京モーターショー2013」で初披露したコンセプトカー「IDx」に採用していた「グライディングウィング」形状のダッシュボードを進化させた。シンプルなインテリアを実現するため、ダッシュボード中央に取り付けた台形型タブレットに多くの機能を集約。運転席側からも助手席側からも、見やすく使いやすいという。
各部のデザインにアルミニウムを採用していることも特徴の1つだ。ドアノブは、アルミ構造材の一部としてデザインしており、ステアリングホイールにもアルミニウムを採用した。さらに、軽量化したシートでは、アルミニウムに高級なスエード調生地を採用。高級ハンドバッグなどで用いられている縫い付け手法を取り入れ、パールのような光沢感のある素材でアクセントを加えてプレミアム感を演出している。
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