SRラッチ回路で「新聞受けの見張り番」を作り、PCでログを取ろう!:アイデア・ハック!! TWE-Liteで家庭内M2M計画(4)(4/4 ページ)
格安&お手軽な無線内蔵マイコン搭載モジュール「TWE-Lite DIP」で、無線通信の基本を学ぼう。目指すは、家庭内M2M!! 今回は、リードセンサーを使って玄関の新聞受けに不在伝票の投函があったことを知らせるガジェットを作る。ログも取ったら、便利になるぞ。
受信間隔を調整して省エネモードで動かそう
ターミナルには、どのTWE-Liteから、いつデータが送られてきたか? デジタル入力の状態、アナログ入力の状態などのデータが16進数で表示されます。データは約1秒の周期で定期的に受信されます(画像15)。
画像15のM欄がデジタル入力の値です。赤でマークしたところが、リードスイッチが反応したところです。生ログだと情報を読みづらいので、PCやマイコンでデータを解釈するとよいでしょう。公式サイトにTWE-Lite 標準アプリケーションの出力を読み取るPythonスクリプトも公開されているので、参考になります。詳細は、TWE-Liteの公式サイトにて確認してください。
このシステムを玄関に実装した場合、問題になるのは電池の消費量です。
ログを見れば分かるよう、子機からは1秒間隔でセンサー値が送られています。TWE-Lite DIPは、連続モードで常に受信電流(約17mA)を消費し続けています。今回は、単三電池を電力としているので、1900mAh ÷ 17 = 111.8時間。4日半でバッテリーが切れてしまう計算になります。
システムを運用するためには、もう少し稼働日数を増やしたいですよね。子機をスリープモードに設定して送受信間隔を広げると、消費電力を抑えられます。例えば10秒毎に送受信するモードにすれば、単三電池で10年以上稼動するようになるのです。
新聞受けの扉はバネでスイングしているので、一瞬で開閉します。10秒間隔では開閉を見落としちゃうでしょうから、私は1秒間欠モードにしました。バネを弱くしてゆっくり閉まるようにすれば、見落とさずにすむかもしれません。間欠1秒モードにすると1年近く動作することになりますね。
間欠1秒モード、間欠10秒モードは、M1、M2、M3ピンをGNDに接続する組み合わせで設定できます(表2、画像16)。
親機は常に受信状態になっているので、間欠モードの設定がありません。AC電源で運用する必要があります。
まとめ
今回は、SRラッチ回路とToCoStickを使った電子工作を紹介しました。
TWE-LiteをPCに接続すると、使い方がグンと広がりますね! インターネットを経由して、機器同士が通信をすることも可能です。皆さんもユニークなアイデアで家庭内M2Mを楽しんでください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アイデア・ハック!! TWE-Liteで家庭内M2M計画(3):マイクとブザーで赤ちゃんを見守る「赤ちゃんウォッチ」を作ろう
格安&お手軽な無線内蔵マイコン搭載モジュール「TWE-Lite DIP」で、無線通信の基本を学ぼう。目指すは、家庭内M2M!! 今回は、音センサーとブザーを使って、赤ちゃんウォッチを作る。子育てするママにちょっとうれしいツールを目指すぞ。 - アイデア・ハック!! TWE-Liteで家庭内M2M計画(2):ロマンティック間接照明でホームパーティーを華やかに彩ろう!
格安&お手軽な無線内蔵マイコン搭載モジュール「TWE-Lite DIP」で、無線通信の基本を学んで、目指すは、家庭内M2M!! 今回は、LEDでロマンティックな間接照明を作ってクリスマスパーティーを盛り上げよう! - アイデア・ハック!! TWE-Liteで家庭内M2M計画(1):電子工作で無線通信を体験、TWE-Liteで自宅をもっと便利にしよう!
もはや「M2M」「IoT」「クラウド」といった“つながる技術”は、組み込みに欠かせないキーワード。無線内蔵マイコンを搭載した「TWE-Lite DIP」で、これまで難しそうに思えていた無線通信の基本を、電子工作で楽しく体験しよう! 目指すは、家庭内M2Mだ!!