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メーターにディスプレイが付いたら分かりやすくなって驚いた!:いまさら聞けない 電装部品入門(17)(3/5 ページ)
速度計や回転計、燃料計などさまざまな計器を1つにまとめた電装部品がコンビネーションメーターだ。単にメーターと呼称されることもあるが、急速に採用が広がっているマルチインフォメーションディスプレイによって、車両に関する情報を格段に分かりやすくドライバーに伝達できるようになっている。
マルチインフォメーションディスプレイでさまざまな情報を伝達
単純に自動車を運転するだけであれば従来のコンビネーションメーターに組み込まれている計器類で必要十分な情報を得る事ができましたが、電子制御技術が進化するに伴って、ドライバーにさまざまな情報を伝達することが可能になりました。
その代表例がマルチインフォメーションディスプレイです。
一般的には、ステアリングに設けられたスイッチを押すことで、表示される項目を切り替えます。
搭載されている装備によって表示される情報の内容は異なります。あるハイブリッド車を例に取ると、以下のような情報が表示されます。
- リヤシートベルト装着状態
- エネルギーフロー表示
- 燃費(エコ)運転支援
- 平均燃費、瞬間燃費
- 航続可能距離
- 各種警告メッセージ
「リヤシートベルト装着状態」は、前回のシートベルトの解説記事でご紹介した通り、運転席から目視では確認しづらい後席のシートベルトの装着状態を一目で確認できるものです。
「エネルギーフロー表示」は、その車両に備わっているハイブリッドシステムの制御状態を可視化したものです。
走行に必要な動力をエンジンから取りだしているのか(ガソリンを使用しているのか)、二次電池パックに蓄えた電力を用いてモーター走行しているのか(上の写真の状態)、エンジンとモーター両方が稼働した状態で走行しているのか、回生ブレーキによって充電されている状態なのかなどなど、複雑なシステムを簡易的に表示することでドライバー自らに把握させ、満足度を演出しています。
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