デザインの意思決定が迅速化される「SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGN」:SOLIDWORKS World 2015(3/3 ページ)
米ソリッドワークスは、年次プライベートイベント「SOLIDWORKS World 2015」を米国アリゾナ州フェニックスで開催。最初の基調講演ではSOLIDWORKSブランドの新・旧CEOが登壇し、2014年の振り返りと仏ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCE platform」に対応する新たなアプリケーション「SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGN」の詳細が明らかにされた。
水上ロボやジェスチャーバンドまで
SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGNについて、新CEOのジャン・パオロ・バッシ(Gian Paolo Bassi)氏は、「まさに新しいカテゴリーが生まれた瞬間である。意思決定が迅速に行え、世界の裏側にいるデザイナーとも協業できてしまう。このようなイノベーションプラットフォームを皆さんに提供したい」と説明。SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGNの先行ユーザーの事例を紹介した。
まず紹介したのは、「AR.Drone」と呼ばれるドローンや「Jumping Sumo」と呼ばれる2輪ロボットなどで有名な仏Parrot(パロット)だ。Parrotが現在開発中の(プールなどで使用する)水上ロボットのデザインプロセスに、先行ユーザーとしてSOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGNを活用。「こうしたデザインにしたいという構想はあったが、時間の制約もありなかなか手が付けられないでいた。しかし、SOLIDWORKS INDUSTRIAL DESIGNを使ってみると非常に早く自分の思い描くデザインを形にすることができた。デザインプロセスを大幅に変える存在だといえる。これこそが真の意味でのイノベーションプラットフォームだ」(Parrot)。
さらにもう1つ、SOLIDWORKSユーザーとして紹介されたのは、ジェスチャーコントロールアームバンド「Myo」を手掛けるカナダのThalmic Labsだ。Myoは腕に取り付けて使用するもので、腕の筋肉の電気信号から、筋肉の収縮状態を検出し、腕が動いている方向や手のひらの状態を把握して、モノやアプリケーションを制御する。加速度センサー、角速度センサー、磁気センサーを備える。「SOLIDWORKSのモデルもMyoのジェスチャーで操作できる」(Thalmic Labs)という。
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