ユーザー要望を反映し、232件の機能強化を行った「SOLIDWORKS 2015」:メカ設計ニュース
ソリッドワークス・ジャパンは、3次元設計ソリューションの最新版である「SOLIDWORKS 2015」の国内販売を2014年11月4日から開始すると発表した。
ソリッドワークス・ジャパンは2014年9月26日、仏ダッソー・システムズが先日発表した3次元設計ソリューションの最新版である「SOLIDWORKS 2015」の国内販売を、同年11月4日から開始すると発表した。
同社は、同年9月5日に概念設計(コンセプトデザイン)に必要な各種機能を実現する「SOLIDWORKS Mechanical Conceptual」の国内販売開始も発表しており、SOLIDWORKSの製品ポートフォリオのより一層の強化を図っていく方針だ(関連記事:ソリッドワークス、概念設計を支援する「Mechanical Conceptual」の国内販売開始)。
説明会に登壇したソリッドワークス・ジャパン/ダッソー・システムズ 代表取締役社長 鍛治屋清二氏は、「SOLIDWORKS製品のユーザーは世界約250万人いる。他の製品と比較しても非常に多くの利用者を抱えている。こうした多くのユーザーや、ユーザーコミュニティーなどから有益な声・要望を上げてもらうことで、新機能の追加や機能強化を図ることができた」と説明。今回、SOLIDWORKS 2015として、新市場を意識した機能強化や新機能の追加、新製品の投入を行った。
新市場を意識した機能強化として、まず、建設/建築分野向けにBIM(Building Information Modeling)サポートの強化がなされている。また、3Dプリント分野への展開として、Windows 8.1以降のOSとの組み合わせで、SOLIDWORKSからダイレクトに3Dプリントできる機能を強化。この際、STLに変換することなく色情報を持たせたまま直接3Dプリントすることも可能だという。さらに、コンシューマ分野向けにはメッシュからサーフェスを展開する機能が実装された。
ユーザーから寄せられた要望を多く反映したとするSOLIDWORKS 2015では、232件もの機能強化がなされている。特に、設計業務で切っても切り離せない図面周りの機能やアセンブリ、部品とフィーチャーの機能が充実したという。その他、注目の機能・強化ポイントとしては、ファイル保存時のロジックの見直しによりファイルサイズを前バージョンと比較し、平均約50%低減させた点や、プロジェクトの初期段階に行われていた製品の構造決めや作業分担を効率化する「SOLIDWORKS Treehouse」、そして対応する加工パターンが追加されコスト計算できる範囲を大幅に拡大した「SOLIDWORKS Costing ツール」などが挙げられる。
さらに、新製品として「SOLIDWORKS Model-Based Definition(MBD)」を発表。この製品は、モデルそのものにPMI(製造情報)を定義することで2次元図面を削減し、製造工程の効率化やコスト削減などを実現するもの。まず、モデルに製造情報を追加していき、次に必要ビューと表示寸法・アノテーションをそれぞれ登録していく。出来上がったデータは3D PDFやeDrawingで展開することができる。
鍛治屋氏は「ソリッドワークスとして、2014年は過去最多の新製品をリリースしてきた。先日発表したSOLIDWORKS Mechanical Conceptualと、今回のSOLIDWORKS 2015の展開を強化していくとともに、ダッソー・システムズの他の製品ポートフォリオとのシナジー効果を生み出していきたい」と語った。
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