「WRCの舞台に“戻らせていただく”」――トヨタ社長が18年ぶりの参戦を宣言:モータースポーツ(2/2 ページ)
トヨタ自動車は2015年の同社のモータースポーツ活動および支援計画を発表。その中で、2017年の国際自動車連盟(FIA)世界ラリー選手権(WRC)に18年ぶりに参戦することを明らかにした。
スーパーフォーミュラには小林可夢偉が参戦
会見ではWRCの他、2015年の全日本選手権スーパーフォーミュラ(以下、スーパーフォーミュラ)や、FIA世界耐久選手権(WEC)などの概要についても紹介された。スーパーフォーミュラについては、トヨタが6チーム、全10台の車両に排気量2lの直列4気筒直噴ガソリンターボエンジンを供給する。また、トヨタが支援するチームの1つであるキグナス・スノコ・チーム・ルマンから、小林可夢偉氏がエントリーすることも発表された。
WECは中嶋一貴が全8戦に出場
全8戦をこなすWECには、2014年に引き続きToyota Racingがハイブリッドカー「TS040 HYBRID」で参戦する。同車両に搭載されている「THS-R(TOYOTA Hybrid System-Racing)」などにさらに改良を加えるという。シリーズ第3戦となるル・マン24時間レースが2015年6月13〜14日、シリーズ第6戦となる富士6時間レースは同年10月10〜11日に開催される。なお、中嶋一貴氏は8戦全てに出場する予定だ。
スポーツイメージを強化する「LEXUS」、「RC F GT3」の提供も開始
「SUPER GT(スーパーGT)」の「GT500クラス」に参戦するチームには、Toyota Racing Development(TRD)を通して、「LEXUS RC F」を提供。トヨタは近年、LEXUSの高性能スポーツグレードであるFモデルを復活させるなど、LEXUSブランドのスポーツイメージを向上させる取り組みに注力している。今回の発表では、カスタマーモータースポーツの振興を目指し、2015年度からLEXUS RC Fをベースに開発した「RC F GT3」の提供を開始することも発表された。初年度は日欧合計で3台を供給する予定だという。
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