電気自動車VSエンジン車! 加速やコーナリング時の乗り心地はEVが有利に?:電気自動車
フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、同社の電気自動車(EV)に試乗した乗員の情動を脳波測定システムで測定する実証実験「e-driving」の結果を公表。実験の結果、参加者全体の約6割が内燃機関車よりEVの方が直進加速や乗り心地で優れていると感じたという。
フォルクスワーゲン グループ ジャパンは2015年1月29日、同社の電気自動車(EV)に試乗した乗員の情動を脳波測定システムで測定する実証実験「e-driving」の結果を公表した。2014年12月に行った実験では、参加者全体の約6割が内燃機関車よりEVの方が直進加速や乗り心地が優れていると感じたという。
「enjoy」「exciting」「easy」の3つを測定
e-drivingの内容は、20〜40歳代の男女12人が脳波測定システムを装着して、フォルクスワーゲンのEV「e-up!」と内燃機関車を運転した際の脳波の数値を比較するというものだ。測定項目として「enjoy(走る気持ち良さ・楽しさ)」「exciting(運転するドキドキ感・ワクワク感)」「easy(乗り心地のよさ・安定感)」の3つが設けられた。脳波測定システムには、慶應義塾大学理工学部 システムデザイン工学科 准教授の満倉靖恵氏が開発した「感性アナライザ」を使用した。
加速・コーナリングともに「e-up!」が上回る結果に
今回の発表では、10秒間の直進加速、16秒間のコーナリング、後席乗車時の3つの状況の測定結果が公表された。直進加速時のenjoyに関する参加者全体の平均値は、内燃機関車が43.9ポイントだったのに対し、e-up!は6.7ポイント高い50.6ポイントとなった。特に20代男性ドライバーはe-up!に乗車した方が、enjoyのポイントが大きく伸びたという。
コーナリング時における参加者全体のexcitingの平均値は、内燃機関車が46.4ポイント、e-up!の場合が53.4ポイントで、こちらもe-up!の方が良好な値を示した。中でも40代男性ドライバーは、e-up!に乗車した場合のexcitingの値が特に高い数値を示したという。また、参加者が後部座席に乗車した場合のeasyの平均値は、内燃機関車が58.84ポイント、e-up!の場合が67.67ポイントとなっており、快適性についてもe-up!の方が上回る結果となっている。
今回のe-drivingに協力した満倉氏は「直進やコーナリングしているときのenjoy、excitingの値が高い傾向から、EVに乗車しているときの方がストレスの値が低い傾向にあることが分かった。この脳波の数値から、e-up!は従来の内燃機関車に比べて、『非常に快適で安心感のあるクルマである』といえると思う」とコメントしている。
なおこのe-drivingは、フォルクスワーゲン グループ ジャパンとカルチュア・コンビニエンス・クラブが2014年12月10日〜2015年2月15日の間、期間限定で共同開設している「e-mobility station@湘南」(神奈川県藤沢市)で一般ユーザーも体験することが可能だ(土日、祝日のみ)。
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