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マレーシアに分析計測機器の新工場を建設――ASEAN・インド向け事業を強化:工場ニュース
島津製作所は新たにマレーシアに販売拠点を設置するとともに、製造拠点を設立し、ASEAN・インド地域への事業強化を進めることを発表した。
島津製作所は2015年1月13日、ASEAN・インド地域における事業体制を強化するため、100%出資子会社であるシンガポール現地法人を通じ、マレーシアに販売会社を設立するとともに、分析計測機器の新製造拠点を設立することを発表した。
同社の分析計測機器はこれまで、マレーシアにおいては現地代理店を通じて販売していたが、新会社設立により、直販・ダイレクトサービス体制を確立する。マレーシアでは、食品、製薬、石油化学市場において、需要の高まっている高速液体クロマトグラフなどの汎用分析装置の直販を開始し、販売を強化する方針。加えて、大型機種や試験機、非破壊検査機器については引き続き現地代理店の専門性を生かした販売を行うという。
一方、新工場については2015年10月着工、2016年7月完成、2016年12月に稼働開始予定とする。アジア・インド地域およびオセアニア向けに販売する分析計測機器の生産を中心に行う予定。高速液体クロマトグラフ(Prominence、Prominence-iシリーズ、Nexera)および紫外可視分光光度計(UV-1800)の生産を2016年から開始し、順次生産品目と業種の拡大を目指す。液体クロマトグラフの一部製品については中東・アフリカを管轄する海外子会社に向けても供給する計画だという。
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