製造業の生産性向上とTCO削減を可能にしたマイクロシーケンサ40機種:FAニュース
三菱電機は、基本性能の向上と内蔵機能の充実、上位モデルとの互換性強化により、製造業の生産性向上とTCOの削減を可能にしたマイクロシーケンサ40機種を発表した。
三菱電機は2014年12月18日、マイクロシーケンサ(プログラマブルコントローラ)の新製品として、「MELSEC iQ-Fシリーズ FX5」40機種を発表した。基本性能の向上と内蔵機能の充実、上位モデルとの互換性強化により、製造業の生産性向上とTCO(Total Cost of Ownership)の削減を可能にしたもので、発売は2015年1月30日の予定。
今回発表されたMELSEC iQ-Fシリーズ FX5は、同社従来製品の150倍となる高速システムバスの採用などにより、処理速度が向上し、機械装置の生産性が向上した。また、CPUユニットにイーサネット、RS-485(MODBUS RTU対応)、アナログ入出力、SDカードスロットなどを内蔵したことで、システムコストを削減できる。高度なセキュリティ機能も搭載し、ユーザーのプログラム資産の流出も防止できる。
駆動機器との連携も強化した。最新のサーボネットワーク「SSCNETIII/H」に対応したシンプルモーションユニットを使用することで、簡単な設定とプログラムのみで高度な駆動制御ができる。CPUユニットには、4軸の位置決め機能を内蔵し、低コストで食品機械・包装機械などのアプリケーションに対応できる。
さらに、プログラム設計とメンテナンス作業の効率化を追求したエンジニアリング環境「GX Works3」にも対応。設計から保守までの各段階で、工数を削減できる。上位モデル「MELSEC iQ-R」シリーズと命令群を共通化し、プログラムの互換性を強化したことで、製品変更やプログラム流用にかかる工数を削減できる。
価格(税別)は、CPUユニット(FX5U/FX5UC)が5万5000円〜12万1000円で、シンプルモーションユニット(FX5-40SSC-S)が13万5000円。同社では、2015年度に4万台の販売を目指すという。
FAメルマガ 登録募集中!
MONOist FAフォーラムのメールマガジンの配信を2014年7月よりスタートしました。FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏
好調を持続する三菱電機のFA機器事業。その成長を支える主力事業所「名古屋製作所」では新たな生産棟を5月に本格稼働させる。分工場の生産性向上に向けた投資も加速させ、成長を「もう一段上に」加速させる方針だ。競争環境が厳しくなる中、成長を続ける秘訣は何があるのだろうか。名古屋製作所 所長の山本雅之氏に話を聞いた。 - 三菱電機、パワー半導体関連の開発強化を図る設計技術棟を稼働
分散していた営業・開発・設計技術部門を、設計技術棟へ集約。各部門の連携を強化することで、パワー半導体関連の新技術・新製品開発を加速する狙いがある。 - ベクター形式画像データを直接取り込み、三菱電機のメーター用液晶モジュール
三菱電機は、建設機械や船舶、二輪車のディスプレイメーター、産業機械用モニターなどに最適な「インテリジェントGUI(Graphical User Interface)搭載TFT液晶モジュール」を発表した。Adobeの「Illustrator」や「Flash」などで作成したベクター形式の画像データを、同モジュール内に組み込んだグラフィックスボードにそのまま取り込めることを特徴とする。