軽自動車は本当に“ガラパゴス”なのか
2014年も残すところあと1週間。自動車業界の需要についてこの1年間を振り返ると、世界全体でみれば米国市場がけん引したこともあって、おおむね好調だったといえるでしょう。
国内市場は、4月からの消費増税の影響もあって停滞しました。その停滞した市場を支えているのが軽自動車です。2014年11月の新車販売ですが、登録車が前年同月比13.5%減の23万9207台だったのに対して、軽自動車は同2.2%減の17万6932台にとどめています。
2014年は、国内4社(日産自動車と三菱自動車は共同開発しているため1社とカウント)の軽自動車メーカーによる開発競争がさらに進展した1年だったと思います。最も活躍したのはスズキでしょう。同年1月発売の「ハスラー」は、そのデザインやコンセプトが受け入れられ販売が好調です。ダイハツの「ウェイク」、ホンダの「N-BOX SLASH」のように、ハスラーと対抗するようなデザインとコンセプトを重視した新型車の投入も続いています。
ズズキは燃費面でも、全高が1500mm前後の一般的な軽自動車、全高が1600〜1650mm前後のハイトワゴンタイプ、1735〜1780mmのスーパーハイトワゴンタイプという、軽乗用車の3つのメインカテゴリーで最高のJC08モード燃費を達成しました。これまで、スーパーハイトワゴンタイプの「スペーシア」で29.0km/l(リットル)、ハイトワゴンタイプの「ワゴンR」ではマイクロハイブリッドシステム「S-エネチャージ」の採用で32.4km/lを達成してトップに立っていました。そして2014年12月22日に発表した新型「アルト」では、軽量化によって37.0km/lという燃費を実現し、「ミラ イース」の35.2km/lを上回りました。
この他、2014年12月には、日産自動車と三菱自動車が軽自動車にレーザーレーダーを使った運転支援システムの採用を始め、全ての軽自動車メーカーが自動ブレーキへの対応を完了しました。
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