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燃費が良くなるタイヤの新材料、ブリヂストンと花王が共同開発タイヤ技術(4/4 ページ)

ブリヂストンは、新たなタイヤ用ゴム材料を花王と共同開発したと発表。ブリヂストンの基盤技術「ナノプロ・テック」と、花王の界面制御技術の組み合わせにより、シリカを従来より多く含ませることのできるゴム材料の開発が可能になった。燃費性能やウェットグリップ性能を高めたタイヤの開発に貢献できるという。

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新材料は既に市場投入へ

 今回発表された新材料は、既にブリヂストンが2014年3月から販売しているエコタイヤ「ECOPIA EX20」などに採用されている。会見に登壇したブリヂストン タイヤ材料開発第1本部長の草野智弘氏はその性能について「EX20は従来製品の『EX10』と比べてシリカの配合量が大幅に増加したことで、ウェットグリップ性能が約12%向上した」と語った。

 さらに草野氏は12%という数字について、「共同開発した新しい分散剤を使うことで、発熱性能が飛躍的に向上する。EX20の場合はこれにより生まれたマージンを、ウェットグリップ性能を高める方向に利用している。そのため、12%の性能向上につながった」としている。


ブリヂストン タイヤ材料開発第1本部長の草野智弘氏(左)と、新材料を使用したタイヤ「ECOPIA EX20」を利用したウェットグリップ性能の比較実験の概要(右)(クリックで拡大)出典:ブリヂストン

 また、草野氏は新材料を用いた今後の製品開発の方向性について、「シリカの分散性が高まるとゴムの粘度が下がるため、扱いやすくなる。こうした材料としての扱いやすさや発熱性能の高さといったメリットを生かして、いかに他社と差別化した製品を開発するかが重要になる。今後はこの新材料を、耐久性が求められるトラックや建設・鉱山車両のタイヤにも活用していく方針」と語った。

 ブリヂストンと花王は今回発表した新材料の共同開発を2012年から行っており、既にグローバルに生産する体制も整えているという。また、両社は今後もお互いの技術を活用した共同開発を続けていく方針を示した。

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