1日限りのテクノロジー・ジャーニー、インテルの現在・明日・未来を垣間見る:組み込み開発ニュース(1/2 ページ)
インテルは2014年11月14日、「現在」「明日」「未来」をテーマに、同社最新製品と技術を紹介するイベント「インテル フューチャー・ショーケース」を開催した。その“テクノロジージャーニー”から、明日」と「未来」を中心にお伝えする。
米Intelの日本法人であるインテルは2014年11月14日、「現在」「明日」「未来」をテーマに、同社最新製品と技術を紹介するイベント「インテル フューチャー・ショーケース」を都内で開催した。
会場には「Galileo 2」や「Edison」「RealSense」といった既に登場している、あるいは登場が予告されている製品・技術を始め、ドライバーの行動にあわせた提案をしてくるインテリジェンスカーなど、未来的な取り組みも多く紹介された。
インテルの「現在」と「明日」
インテルの「現在」がPCやサーバ、タブレットなどのCPUを製造する半導体メーカーであるとすれば、「明日」として目指しているのは米Intel CEO ブライアン・クルザニッチ氏が掲げた「if it is smart and connected,it is best with intel」(つながっているモノらば、インテルがベスト)というスローガンに裏打ちされる、IoTを支える半導体メーカーとしての姿だ。
IoTへの注力を示すプロダクトとして象徴的なのが、ボードPC「Galileo」や小型コンピュータ「Edison」といった、エンドデバイスの開発を促進する、あるいはエンドデバイスとして機能する製品だといえる。(関連記事:指先に乗るIoT時代の超小型コンピュータ「Edison」正式発表、日本でも10月に)。
Edisonは35.5(幅)×25(高さ)×3.9(奥行き)mmと切手大のサイズながら、CPUコアにはAtomアーキテクチャのデュアルコア「Silvermont」を搭載しており、その他も4Gバイトのフラッシュストレージや802.11a/b/g/nの無線LAN、Bluetooth(4.0+2.0 EDR)、70ピンのI/Oコネクタなどを内蔵している。
会場ではスマートフォンからクラウド(muzzley)経由でEdisonにアクセスし、Edisonに装着されたLEDの発光パターンを変更するデモが行われていた他、Twitterのハッシュタグに反応してシャボン玉を作る玩具が動く様子などが紹介された。Edisonについては同年11月末をめどにオフィシャルサイトの日本語ドキュメント強化が予定されており、開発速度のアップが期待できる。
IoTと同様にインテルが「明日」として力を入れているのは次世代UI技術「Intel RealSence テクノロジー」(以下、RealSence)だ(関連記事:簡易3Dスキャナにも、インテルの次世代UI「RealSence」で地球を我が手に)。RealSenceはジェスチャーや音声認識、顔認識などを複合したUI技術であり、この技術を利用することで、ジェスチャーによる操作や音声操作、顔検出を利用した個人認証などの他、空中のオブジェクトをつかむといったパーセプチャル(知覚)コンピューティングが実現するとしている。
RealSenceは深度の認識も可能なため、簡易的な3Dスキャナとしても利用できる。インテルでは簡易3Dモデリングデータ取得用として使う他、ロボットの“目”としてRealSenceを使用し、眼前の物体をスキャン。仮想世界に融合させるといった使い道も想定できるとしている。
この他、「明日」として同社が注力するのはヘルスケアとウェアラブルの領域。会場には同社が2014年春に買収した「BASIS Science」の腕時計型ヘルスチェッカー「Basis Band」や、同社とSMS Audioが共同開発した心拍数測定可能なイヤフォン「Bio Sport インイヤー・ヘッドフォン」なども展示されていた。
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