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ソニーの工場に咲く復興の花、東北産業の“ゆりかご”を目指すみやぎ復興パークモノづくり最前線レポート(3/3 ページ)

津波で被害を受けたソニーの工場が、新たな東北産業の“ゆりかご”となっていることをご存じだろうか。自らの復興とともに東北復興に向けた新たな産業創出に取り組む、ソニー仙台テクノロジーセンターとみやぎ復興パークの取り組みを取材した。

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みやぎ復興パークが描く未来

 東日本大震災だけでなく、大規模災害が発生した場合、その地域からの大規模な人口流出が発生する。それはライフラインなどが破壊された場合の復旧までの避難の場合もあるが、流出した後戻らないケースも多く、その場合は多くが働き先がなくなったことによるものが多い。実際に阪神大震災の際には被災地域の人口減少傾向は長く続き、被害の大きかった神戸市長田区などは震災後5年が経過しても人口減少が続いたという。

 その意味でもみやぎ復興パークの活動の価値は大きなものがある。実際に「入居に当たり社員やパート従業員などを採用する企業も多く。パート従業員を20〜30人雇うケースもある。雇用創出に貢献できている」とみやぎ復興パークの鈴木氏。今後に向けては、さらに「東北に根付いた東北ならではのビジネスが、ここから旅立つようなことになればうれしい。東北発の新たな産業創出に貢献していきたい」と鈴木氏は語っている。また仙台TEC大崎氏も「ソニーとしても同じ地にある価値を生かし、相互に協力できる体制を作っていきたい」と話している。津波被害を受けた工場から、世界に羽ばたく東北企業が現れる日も、そう遠くないかもしれない。

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「東北発の産業創出に貢献したい」と口をそろえる大崎氏(左)と鈴木氏(右)(クリックで拡大)


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