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乾電池で1トンの電車を8.5km動かす! パナソニックのエボルタチャレンジ単1エボルタを99本使用

パナソニックは2014年度の「エボルタチャレンジ」で使用する「エボルタ電池鉄道」の車両を披露した。単1形のエボルタ99本を電力源として、約1トンの車両を約8.5km走行させるという。

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 パナソニックは2014年10月14日、東京都内で会見を開き、2014年度の「エボルタチャレンジ」に使用する「エボルタ電池鉄道」の車両を披露した。また会見場内に設置したレールを使って、同車両を実際に動かすデモンストレーションも行った。

 エボルタチャレンジは、同社が毎年行っている乾電池「EVOLTA(エボルタ)」やニッケル水素電池「充電式エボルタ」の実力を示す実験。2014年度のエボルタチャレンジは、秋田県の大館市と小坂町を結ぶ旧小坂鉄道廃線を使って11月2日に行われる。


有人走行は初挑戦


会見で披露された「エボルタ車両」、「エボルタ電池鉄道」の社長を務めるエボルタ君(左)。発表会には旧小坂鉄道線の職員も秋田県から駆け付けた(クリックで拡大)
走行中の「エボルタ車両」(左)と内部の様子。運転席の左側、車両前部の中央下部に99個の単1形エボルタ電池から成る電池ユニットが組み込まれている(クリックで拡大)

 2014年度のエボルタチャレンジはエボルタ電池鉄道と題し、99本の単1形のエボルタを電力源とする総重量約1トンの車両を、秋田県の旧小坂鉄道廃線上で約8.5km走行させるというもの。走行時間は約2時間を予定している。パナソニックは、これまでのエボルタチャレンジでグランドキャニオンの登頂や「ル・マン24時間」に挑戦してきが、今回は初の有人走行へのチャレンジとなる。

「エボルタ車両」の走行予定ルートと、車両に搭載されている99本のエボルタ。3並列のモジュールを33個直列で組み合わせているので、出力電圧は49.5Vになる(クリックで拡大)出典:パナソニック

 今回開発されたエボルタ車両の外形寸法は、全長4052×全幅1552×全高2567mmで、定員は約10人。総重量は約1トン(乗客約10人を含む)で、最高速度は時速約12kmとなっている。車体は鉄や銅、アルミニウムといった金属と特殊強化ダンボールで作られている。パナソニックと秋田県立大学のものづくりサークルが共同して、約2カ月で製作を行った。

 2014年11月2日に走行を行う旧小坂鉄道廃線は、2009年の全線廃止以降、一部の路線は観光資源として活用されていた。パナソニックはそれ以外の路線に対し、今回のチャレンジで「エボルタ車両」を走行させるために2014年10月初旬から現地の住民の協力などを得て、路線の整備を行ったという。

会見では「エボルタ車両」が実際に走行する様子も披露された。窓はガラスが無く吹き抜け状態だった

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