ヤマハ発動機の次世代エンジン「BLUE CORE」、従来比で燃費が50%向上:エコカー技術
ヤマハ発動機は、二輪車用の次世代小型エンジン「BLUE CORE」を開発した。2014年8月にベトナムで発売した女性向けスクーター「Nozza Grande」の排気量125ccの空冷エンジンが第1弾で、今後新興国および先進国に導入するさまざまな二輪車に搭載し、2020年には3タイプのエンジンで年間500万台の生産を目指す。
ヤマハ発動機は2014年9月12日、二輪車用の次世代小型エンジン「BLUE CORE」を開発したと発表した。同年8月にベトナムで発売した女性向けスクーター「Nozza Grande」の排気量125ccの空冷エンジンが第1弾で、今後新興国および先進国に導入するさまざまな二輪車に搭載し、2020年には3タイプのエンジンで年間500万台の生産を目指す。
BLUE COREは、同社が走りの楽しさと燃費・環境性能の両立を高次元で具現化するために開発した二輪車用エンジンのプラットフォームである。高効率燃焼、高い冷却性、損失低減の3点を徹底的に追求しているという。また、搭載車両ごとのキャラクターに応じて高次元でチューニングが可能で、多彩なバリエーション展開ができる発展性も有している。
BLUE COREの第1弾エンジンを搭載するNozza Grandeは、2008年モデルと比べて燃費が50%向上しているという。このエンジンの仕様は以下の通り。排気量125cc/空冷4ストローク/単気筒SOHC/2バルブ/電子燃料噴射(FI)で、トランスミッションはCVT(無段変速機)である。エンジン気筒のボア×ストロークの寸法は52.4×57.9mmで、圧縮比は11.0。アルミニウム鍛造ピストン、オフセットシリンダー、ダイアジルシリンダー、高効率小型ファン、新形状シュラウド、薄型高密度フィンなどを採用している。大幅な軽量化も特徴の1つ。吸排気系やキッククランクを含めたエンジン単体の重量は32.1kgと軽量である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ヤマハ発動機が三輪バイク「トリシティ」を2014年9月に発売、価格は33万円
ヤマハ発動機は、前2輪/後1輪の三輪バイク「TRICITY(トリシティ)」を2014年9月10日に国内発売すると発表した。国内での正式名称は、排気量125ccのエンジンを搭載することから「TRICITY MW125」となった。 - 「トヨタ2000GT」から50年――ヤマハ発動機が自動車用エンジンを300万台生産
ヤマハ発動機は、自動車用エンジンの累計生産台数が300万台に到達したと発表した。同社の自動車エンジン事業は、1964年にトヨタ自動車と共同開発を始め、生産も手掛けた「トヨタ2000GT」向けのエンジンから始まる。 - ヤマハ発動機が「世界初」のエンジン音翻訳アプリを配信
ヤマハ発動機は、二輪車などのエンジン音を喜怒哀楽のある表現に翻訳する無料のスマートフォンアプリ「Rev Translator(レヴトランスレーター)」の配信を開始した。エンジン音を翻訳するアプリは「世界初」(同社)だという。