ニュース
三菱重工、ボーイング787増産に向け下関と名古屋の設備増強:工場ニュース
米ボーイングの「787」向け複合材主翼の増産を受け、下関造船所と名古屋航空宇宙システム製作所の設備を増強。オートクレーブ(複合材硬化炉)や自動積層機などを増設する。
三菱重工は2014年8月7日、下関造船所(下関市)と名古屋航空宇宙システム製作所(名古屋市港区)の複合材主翼生産設備の増強投資をすると発表した。米ボーイングが中型ジェット旅客機「787」向け複合材主翼を月10機から月14機へ増産する計画に対応するもので、同年10月に着工し、2016年からの増産を目指す。
同社は、2007年5月に初めて主翼を出荷して以来、787向け複合材主翼の生産を担当。下関造船所では、補強用部材である複合材主翼のストリンガー(縦通材)を、名古屋航空宇宙システム製作所大江工場では、複合材外板の製造・組み立てを行っている。
今回の設備増強では、下関造船所の航空機工場を拡張し、複合材を積層した後に高温高圧で焼き固めるオートクレーブ(複合材硬化炉)などを増設する。
関連記事
- 「MRJ」の生産拠点として、名古屋空港隣接地を三菱重工が取得
愛知県は、県営名古屋空港隣接県有地の事業予定者として三菱重工を選定し、売却に向けた手続きを実施することを決めた。同用地では、約50年ぶりに日本で開発される航空機である「三菱リージョナルジェット(MRJ)」の量産を行う予定だという。 - ボーイング787のコックピット用ディスプレイにAQUOSの技術が生きる
シャープは、同社の液晶ディスプレイが「ボーイング787」のコックピット用ディスプレイに採用されたことを発表。液晶テレビAQUOSシリーズで培った表示技術「ASV」を初めて搭載した航空機専用ディスプレイだという。 - MRJはいかにして設計されたのか
三菱航空機の小型旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の機体設計には、多目的最適化手法や、最適化の結果を可視化するデータマイニング手法が採用されている。MRJの事例を中心に、航空機設計におけるコンピュータ・シミュレーションの活用手法を探る。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.