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スズキの軽トラ「キャリイ」が新興国市場向けAMTを搭載、燃費は15%向上エコカー技術

スズキは、軽トラック「キャリイ」に、新興国市場向けに開発した自動マニュアル変速機(AMT)「オートギヤシフト(AGS)」を搭載する。AGS搭載車種のJC08モード燃費は、従来の3段自動変速機(3AT)搭載車種と比べて約15%向上し19.4km/l(リットル)となった。

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軽トラック「キャリイ」の外観

 スズキは2014年8月26日、軽トラック「キャリイ」に、新興国市場向けに開発した自動変速機「オートギヤシフト(AGS)」を搭載すると発表した。AGS搭載車種のJC08モード燃費は、2WDモデルで19.4km/l(リットル)、4WDモデルで19.2km/lを達成。2013年8月のフルモデルチェンジの際には、5段変速マニュアル変速機(5MT)搭載車種が18.6km/l、3段自動変速機(3AT)搭載車種が16.8km/lだった(ともに2WDモデルの場合)。自動変速機を搭載する2WDモデルで比較すると、JC08モード燃費は約15%向上したことになる。

 今回発表したAGS搭載車種は、エアコンやパワーステアリング、助手席用のエアバッグとシートベルトプリテンショナー、4輪ABSなどを装着する「KC エアコン・パワステ セットオプション装着車」にのみ用意されている。税込み価格は、2WDモデルが92万6640円、4WDモデルが107万5680円。3AT搭載車種と同額である。

軽トラック「キャリイ」の外観(左)、「AGS」のカットモデル(中央)、AGS搭載車種のシフトレバー(右)(クリックで拡大) 出典:スズキ

 AGSは、5MTをベースにクラッチとシフト操作を自動で行う電動油圧式アクチュエータを採用した自動マニュアル変速機(AMT)である。アクチュエータとECU(電子制御ユニット)をマニュアル変速機にじか付けして一体化することで、作動系の一体性を作り出している。また、変速時におけるクラッチとシフト、エンジンの動作が協調するように工夫して変速操作の円滑化を実現した。一般的な自動変速機と同様にクリープ機能を有しているので、車庫入れや渋滞の際の運転が容易になる。任意にマニュアル変速機モードを選択することも可能だ。

 AMTは、基本機構がマニュアル変速機なので無段変速機や自動変速機よりも伝達効率が高い。加えてAGSは、ECUにより最適に制御された変速操作を行えるので、マニュアル変速機よりも走行時の燃費を向上させやすくなる。実際に、キャリイのAGS搭載車種のJC08モード燃費は、5MT搭載車種よりも約4%良好である。

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