三菱重工、レーザー加工機事業に参入、2014年内の製品化を目指す:FAニュース
約30年間にわたり社内で培ったレーザー制御・加工技術を活用し、先進的なレーザー加工機を開発・販売する。工作機械事業部の精密位置決め技術を組み合わせることで、さらに高精度なレーザー加工機の製品化を目指す。
三菱重工業は2014年7月28日、レーザー加工機事業に本格参入すると発表した。先進的なレーザー加工機を開発・販売し、工作機械分野における新事業の柱にする狙いがある。
同社では、社内で約30年間にわたり、世界トップ水準のレーザー制御・加工技術を培ってきた。今回のレーザー加工機事業参入に向けて、工作機械関連技術と機械加工ニーズが集積するソリューション技術センターに技術開発窓口を設置。技術統括本部と研究所とが連携することで、独自のレーザー加工機をワンストップで開発・製品化できるようにした。
また、同社のレーザー制御・加工技術は、レンズやプリズムなど独自の光学系設計技術に加え、航空・宇宙分野やガスタービン、原子力分野など社内の先端事業で培ったレーザー加工技術を強みとしている。今回、さらに工作機械事業部の精密位置決め技術を組み合わせることで、高精度なレーザー加工機の製品化を目指す。
今後は、レーザー加工機に対する市場ニーズを踏まえて各種製品を開発し、年内をめどに製品化する。さらに、製品を加工現場に提案することで潜在ニーズを掘り起こし、付加価値の高い技術開発と製品ラインアップの拡充を図るという。
FAメルマガ始めました
MONOist FAフォーラムのメールマガジンの配信をスタートしました。FAニュースをはじめ、PLCや産業用ネットワーク、産業用ロボット、インダストリー4.0など注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 三菱電機 名古屋製作所、FA機器快進撃の舞台裏
好調を持続する三菱電機のFA機器事業。その成長を支える主力事業所「名古屋製作所」では新たな生産棟を5月に本格稼働させる。分工場の生産性向上に向けた投資も加速させ、成長を「もう一段上に」加速させる方針だ。競争環境が厳しくなる中、成長を続ける秘訣は何があるのだろうか。名古屋製作所 所長の山本雅之氏に話を聞いた。 - 進むビッグデータ連携、NTTと三菱重工がICTを活用した製品や工場で提携
NTTと三菱重工業は、NTTの研究所が持つICT分野の研究開発成果を、三菱重工の社会インフラ関連製品や国内外の工場・現場などに適用するための、研究開発連携を行う。 - MRJはいかにして設計されたのか
三菱航空機の小型旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet)」の機体設計には、多目的最適化手法や、最適化の結果を可視化するデータマイニング手法が採用されている。MRJの事例を中心に、航空機設計におけるコンピュータ・シミュレーションの活用手法を探る。 - 三菱電機、4kW発振器で加工性能向上のファイバー2次元レーザー加工機を発売
4kWファイバーレーザー発振器の搭載により加工性能を向上、軟鋼9mm厚の加工速度を約1.5倍に高速化した。