ランボルギーニ「ウラカン」が国内発売、「あらゆる革新的な技術をつぎ込んだ」:「ガヤルド」の後継(2/2 ページ)
ランボルギーニの新型スーパースポーツカー「ウラカン」は、「『本能を呼び覚ますテクノロジー』という言葉で表せるほどに、あらゆる革新的な技術をつぎ込んだ」(アウトモビリ・ランボルギーニ代表兼CEOのステファン・ヴィンケルマン氏)という。
車両統合制御システムで最適化
ボディにはアルミニウムと炭素繊維強化樹脂を組み合わせたハイブリッドシャシーを採用。アルミニウムシャシーを用いていたガヤルドと比べて重量を10%削減する一方で、ねじれ剛性は50%向上している。
ステアリングには、「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)」を採用した。車両の走行状況に合わせてギヤ比を変更することにより、ドライバーの運転操作の負荷を低減できるシステムだ。
足回り関連では、磁性流動体を内蔵したダンパーを用いる電磁ダンパーコントロールシステムをオプションで提供する。同システムでは、ショックアブソーバー内のピストン内を細かい磁性粒子を含む合成潤滑油が循環している。そして、内部のコイルに電圧を掛けて磁場を発生させると、磁性粒子が磁束に対して垂直に並び、ピストン内の潤滑油の流れが制限される。つまり磁場を制御することで、ダンパーの強度を可変制御できるというわけだ。
さらに、これらの新システムと連動する車両統合制御システム「ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ(LPI)」も搭載した。走行状況をモーションセンサーで検知しながら、横滑り防止装置(ESC)、四輪駆動システム、LDS、電磁ダンパーコントロールシステムと連動して、運転操作に最適なセッティングに制御するものだ。
スーパースポーツカーである以上、用途に合わせたドライブモードの変更も可能だ。「アダプティック・ネットワーク・インテリジェント・マネジメント(ANIMA)」と呼ぶシステムを用いて、公道向けの「ストラーダ」、スポーツ走行向けの「スポルト」、サーキット走行向けの「コルサ」という3つのドライブモードを選択できる。
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