電気化学工業が中国に高速鉄道向け高信頼性放熱プレートの新工場を建設:工場ニュース
電気化学工業は、中国遼寧省大連市に新会社を設立し、高速鉄道向けパワーモジュール用高信頼性放熱プレートの製造工場を建設することを決めた。
電気化学工業は2014年7月14日、中国遼寧省大連市に新会社を設立し、高速鉄道向けパワーモジュール用高信頼性放熱プレート「アルシンク」の製造工場を建設することを決めた。
アルシンクは、電鉄車両のモーターをコントロールするインバーターのパワーモジュールとして使われる放熱プレート。放熱プレートには、従来は銅が素材として使われる場合が多かったが、同社ではアルミと炭化ケイ素を複合させたMMC(金属複合材料)を使用するアルシンクを開発し、2002年から販売を開始している。銅素材に比べて軽量で長期の冷熱サイクル特性が高いことから、高性能放熱プレートとして世界各国の鉄道車両に利用されている。中国でも、中国北車、中国南車などの大手車両メーカーとの取引拡大が今後期待できることから、今回の新会社および新工場の建設を決めた。
新会社の名称は電化電子材料(大連)で、投資額は約10億円。量産出荷は2015年末を予定しており、人員体制は2015年で約40人を計画している。新工場での増産分も加え、2018年3月期(2017年度)にはアルシンクの売上高40億円を目指すとしている。
FAメルマガ始めました
MONOist FAフォーラムのメールマガジンの配信をスタートしました。FAニュースをはじめ、PLCや産業用ネットワーク、産業用ロボット、インダストリー4.0など注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
海外の現地法人は? アジアの市場の動向は?:「海外生産」コーナー
独立系中堅・中小企業の海外展開が進んでいます。「海外生産」コーナーでは、東アジア、ASEANを中心に、市場動向や商習慣、政治、風習などを、現地レポートで紹介しています。併せてご覧ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 製造業2社が語ったシンガポール拠点の生かし方
電気化学工業(デンカ)と日立化成が語った、シンガポール拠点の利点や生かし方について紹介する。シンガポール経済開発庁の開催した記者説明会より。 - マツダが中国でもSKYACTIV車を生産開始、2014年5月に発売
マツダは中国で新型「Mazda3(日本名:アクセラ)」、新型「Mazda6(日本名:アテンザ)」の中国生産を開始したことを明らかにした。両モデルは2014年5月に中国国内で発売される。 - アズビル、中国計量法に適合した気体流量計の現地生産と販売を開始
現地生産により中国国内のユーザーに向け、より短納期・低価格で提供することが可能になる。2年間で販売高3倍増を見込む。 - 日立、鉄道車両の英国生産に向けグローバルPLMを採用
日立製作所 交通システム社は、鉄道車両のグローバル開発の統合プラットフォームとして「PTC Windchill」をベースとするPLMソリューションを採用したことを発表した。同社は英国都市間高速鉄道計画の鉄道車両を受注し、英国で鉄道車両を生産することを明らかにしている。