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IHI、3段圧縮の高効率オイルフリーターボコンプレッサーを販売:FAニュース
アフタークーラを内蔵した省スペース製品。さらに小型ながら、吐出空気量は従来製品の約24%増となっている。インペラを簡単に取り外せる着脱式にするなど、メンテナンス性も向上した。
IHIは2014年5月13日、3段圧縮方式オイルフリーターボコンプレッサー「T3シリーズ」を開発したと発表した。同年6月2日から販売を開始する。
T3シリーズは、主電動機出力750〜1320kW(吐出圧力:0.69MPaG仕様)領域の機種。従来の375〜950kWのTREシリーズとほぼ同サイズながら、吐出最大空気量は約24%増加した。小型で大容量となっている他、最高吐出圧力は1.5MPaGと、対応圧力範囲を最大0.3MPaG拡張した。さらにアフタークーラを内蔵し、別置きだった900〜1800kWのTRXシリーズに比べ、約45%の省スペースとなっている。
また、これまで現地では取り外しのできなかったインペラを、簡単に取り外せる着脱式にするなど、メンテナンス性も向上。新型のタッチパネル制御盤を標準搭載し、使いやすく、視認性も高いものとなっている。
用途は、エアシリンダ、ロボットなど各種産業用機械の駆動源やエアブラストなど。想定実勢販売価格は3500万円(1320kWクラス)で、年間40台の販売を目指すという。
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