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中堅製造業グローバル化の波に乗るJD Edwards――「製番」など日本のニーズに対応ものづくり支援ソフトウェア製品レポート(2/2 ページ)

中堅中小企業向けERPパッケージ「JD Edwards」。オラクルの傘下に入ってからも継続的な投資を続け、機能進化を続ける。JD Edwardsは製造業に強いとされているがその要因はなぜなのか。米国オラクルでJD Edwards担当シニアバイスプレジデントのライル・エクダール(Lyle Ekdahl)氏に話を聞いた。

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インメモリで高速化したJD Edwards EnterpriseOne 5G

MONOist 新たに第5世代のJD Edwards EnterpriseOneを発表されましたが、機能強化のポイントはどういうところになりますか。

エクダール氏 たくさんの機能強化を行っているが、ポイントは「インメモリ対応」「モバイル対応」「ユーザーインタフェース強化」の3つだ。

 特に大きなものが「インメモリ対応」だ。これは、インメモリ対応モジュールと、オラクルの垂直統合型システム(単一ベンダーのハード、ソフトを統合し最適化したシステム)である「エンジニアドシステム」を活用することで、高速処理を実現するものだ。在庫・受注・生産・購買のデータをリアルタイムに処理し、総合的な情報を分かりやすく表示することで適切な意思決定が可能となる。

 生産計画は計画策定時には全てにおいて完璧であるはずだ。しかし、その計画通りに物事が進むことはほとんどない。例えば、急に大規模な受注案件が発生したり、出荷遅れが発生したり、実際には計画通りにいかないことが多い。つまり状況の変化にリアルタイムに対応する柔軟性が重要だということだ。インメモリ対応によってもたらされるスピードは、これらに対応できるという価値をもたらすことができる。

 最近のビジネスにおいて、スピードは何にも増して重要な要素になっている。

 例えば、MRP(資材所要量計画)システムを実行する時に、システム処理に1日かかるとすると、結果が出た頃には状況は既に変わっている。その時実行者が見ているデータというのは厳密にいえば「間違ったデータ」を見ているということになる。それを基に意思決定したとするとそれは「間違ったデータに立脚した間違った判断」となる可能性がある。不正確な意思決定は経営的なリスクを広げ、それがさらにコストを増やすということにつながる。

 これに対し正しい情報を基にリアルタイムで意思決定が可能となることで、判断の質を各段に高められる。またさまざまな情報をリアルタイムに処理できることで、適宜最適な対応を顧客に取れる。結果として、顧客満足度を高めることが可能だ。リスクを下げ、コストを下げ、顧客満足度を高めることができる。これがインメモリの生み出す新たな価値だと考えている。

中堅中小企業を大企業に

MONOist JD Edwardsは中堅中小製造業で多くの支持を受けているという話でしたが、インメモリ対応のシステムは高価です。中堅中小製造業でも導入しメリットを発揮できると考えていますか。

エクダール氏 JD Edwardsは確かに、中堅中小企業向けのシステムとして生まれ、現在でも中堅中小製造業で多くの支持を集めているが、今Fortune500(全米で総収入トップ500企業)において、約半数が何らかの形でJD Edwardsを利用している。そういうことを考えると中堅中小企業がさらなる成長を目指す意味では、導入するメリットを得られると考えている。

 エンジニアドシステムは確かに安いシステムではないが、小規模のものから大規模のものにまで対応しているため、企業の成長に合わせて採用することが可能だ。企業の成長や戦略に合わせて利用することで、先ほどのインメモリのメリットを発揮し、中堅中小企業がより大きな企業へと成長するのをサポートしていく。

日本の製造業はより創造的で革新的な領域で力を発揮

MONOist 日本の製造業についてどのように見ていますか。

エクダール氏 あくまでも個人的な見解になるが、日本の人口動態を見ると減少局面に入っている。ここから考えると、製造業においては、製造の自動化がより進み、製造に従事する人員を減らすようになるだろう。さらに、製品面では、一般消費財のようなものではなく、より付加価値の高いものを目指す方向に進むことが考えられる。

 より付加価値の高いものを効率的に生み出すためには、多くのテクノロジを使い、生産や開発の高度化を行う必要がある。より創造的で革新的な領域で日本の製造業が成長していくと見ている。その意味では、基幹システムにおいても最新の技術トレンドに追随するものを提供していく必要があり、そこにJD Edwardsも貢献していきたいと考えている。



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