富士通、“予防保守型”アフターサービス業務支援システムを発売:製造ITニュース
M2M、スマートデバイスなどのICTを活用し、センシングによる稼働監視やビッグデータの統計分析による故障予測、現地保守支援などの製造業のアフターサービスを高度化する。
富士通は2014年4月1日、製造業企業のアフターサービス業務を支援する保守業務支援システム「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA ENTERPRISE MM」を発売した。
新システムは、M2M、スマートデバイスなどのICTを活用し、センシングによる稼働監視やビッグデータの統計分析による故障予測、現地保守支援などの製造業のアフターサービスを高度化する業務支援システム。機器故障の早期検知、最適なタイミングでの予防保守が可能となり、導入企業はアフターサービス業務を事後修理型から予防保守型へと切り替えることができるとしている。
GLOVIA ENTERPRISE MMには、稼働監視・故障予測用システム「GLOVIA ENTERPRISE MM M2M連携」と、現地保守業務を支援するシステム「GLOVIA ENTERPRISE MM 現地保守」という2つの製品がある。
GLOVIA ENTERPRISE MM M2M連携は、導入企業による機器の稼働監視業務を高度化する。稼働状況を、アイコン、時系列グラフなどを使ってリアルタイムで可視化することにより、機器の故障や予兆を早期に検知。また、機器ごとの稼働・故障履歴・対応履歴情報を一元管理・分析できるようになる。
また、従来の人の勘や経験に基づいた故障予測に代わり、センシング技術により収集した稼働情報を、分析・予測ソフトウェア「FUJITSU Software Interstage Business Analytics Modeling Server」を用いて分析できる。これにより、機器ごとに異なる故障タイミングを客観的に予測。予防保守計画を立案する際、リスクの高い機器を優先できるようになる。
一方、GLOVIA ENTERPRISE MM 現地保守はスマートデバイスを活用することで、訪問先の保守現場でも、作業予定の確認、作業実績入力、モバイルプリンタへの作業明細書印刷、ユーザーの手書きサイン入力などの作業ができるようになる。地図による作業場所確認や、作業実績への音声・動画情報の添付など、保守業務の効率化につながる機能もある。さらに、ダウンロード・アップロード方式を採用することで、電波の届かない場所でも実績入力が可能。富士通が提供するクラウド型基幹系業務アプリ「GLOVIA OM(フィールドサービス機能)」とは、標準接続機能による連携にも対応している。
価格は「GLOVIA ENTERPRISE MM M2M連携」「GLOVIA ENTERPRISE MM 現地保守」共に800万円(税込)から。2016年度までにそれぞれ30本の販売を見込んでいる。
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