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富士通、製造業支援を強化――3Dプリンタ試作やビッグデータ分析、製造受託も製造ITニュース(1/2 ページ)

富士通は、同社が展開する製造業向けの支援サービス「もノづくりソリューション」を体系化。ビッグデータ分析や製造受託などの新サービスを加え、事業として強化していく方針を示した。

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 富士通は2013年10月23日、同社が提供する製造業向けの支援サービスの体系を再編成し、商品企画段階から設計、生産、保守に至るまで総合的にサポートする「ものづくりソリューション」として体系化し、事業として強化していく方針を示した。新たに「ものづくりビッグデータ分析」や「製造受託サービス」、「仮想検証ソリューション」を行う他、3Dプリンタを活用した試作品受注なども強化していく。



「ものづくり革新隊」は1年で300億円の実績

 富士通では、2012年10月より「ものづくり革新隊」というサービスの提供を開始している。これは、富士通の持つICTの力と、同社が工場で培ったノウハウを組み合わせて外販しようというもの(関連記事:FJPSとは? 富士通がモノづくりノウハウを丸ごと提供へ)。同社独自の生産方式「富士通生産方式(FJPS)」を活用した生産革新や、ICT活用による効率的なモノづくり、またこれらのコンサルテーションを提供してきた。

島根富士通
FJPSを導入する島根富士通の生産ラインのようす

 FJPSは、トヨタ生産方式(TPS)を基に、ICT活用など富士通独自の特徴を盛り込んだ生産方式。ICTをモノづくりの多くの領域に組み込みPLM(製品ライフサイクル管理)とSCM(サプライチェーン管理)を統合した統合型PLMなどを特徴としており、富士通の主要工場で採用し、実績を残している(関連記事:富士通のPC工場、勝利の方程式は「トヨタ生産方式+ICT活用」)。

 これらの導入を推進するものづくり革新隊は、開始から約1年が経過する中、現在は約100社との取引が進行中だ。直接的な売上高は「数億円程度」(富士通)としているが、導入した関連ソリューションの売上高を合わせると約300億円に成長しているという。

FJPSのポイント
FJPSのポイント(クリックで拡大)
富士通 執行役員常務 産業・流通営業グループ長の花田吉彦氏
富士通 執行役員常務 産業・流通営業グループ長の花田吉彦氏

 これらの実績を受け、同社はあらためて製造業向けの「ものづくりソリューション」を再構築。同社が個別に展開してきた、PLM軸からSCM軸まで製造業の業務を総合的にカバーするソリューションサービスへと再編成し、製造業の求めるより幅広い領域をサービスとして提供することを決めた。

 同社執行役員常務 産業・流通営業グループ長の花田吉彦氏は「グローバル化の流れの中、生産拠点のグローバル展開は避けられない。しかし一方で国内生産拠点は『マザー工場』や『トップランナー拠点』としての価値があらためて認識されており、国内のモノづくり力強化は日系製造業にとって重要性を増している」と話す。

 新たにサービスとしてポートフォリオに加えたのが「ものづくりビッグデータ分析」「製造支援(製造受託など)サービス」「仮想検証ソリューション」の3つのソリューションだ。

富士通のものづくりソリューションマップ
再編成した富士通のものづくりソリューションマップ(クリックで拡大)

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