日立システムズのクラウドに構築した製造業向けERP、電線メーカー タイ法人が導入:製造IT導入事例
TC Asia Pacific Holdingsのタイでの生産子会社が、日立システムズのクラウド基盤上に構築された製造業向けERPパッケージ「Infor SyteLine」を導入。2014年6月から稼働させる。
TC Asia Pacific Holdingsのタイでの生産子会社Taiyo Cabletec(Thailand)は生産管理システムとして、日立システムズのクラウド基盤上に構築された製造業向けERPパッケージ「Infor SyteLine」を導入し、2014年6月から稼働させる。TC Asia Pacific Holdings、日立システムズ、インフォアジャパンの3社が、2014年3月18日に発表した。
TC Asia Pacific Holdingsは香港に本拠を置き、日本などの東アジアやASEAN地域で、電線・ケーブル加工品などを製造・販売する8社を束ねる持ち株会社。アジア各地に生産拠点と営業網を構築しているところで、2009年にはタイに工場を新設。同工場の生産管理を強化して、内外環境の変化に迅速に対応できる強固なシステムを確立したいと考え、新システムの導入を検討していた。
「Infor SyteLine」の機能を最適化した新システムの導入が決まった背景としては、日立システムズが保有するデータセンターやクラウド技術、グローバルでの導入実績、営業・設計の対応の速さ、インフォアとの連携や、コンサルティングから設計・構築・運用・保守までのワンストップサービス、費用の妥当性などの総合的な評価の高さがあるという。
インフォアの「Infor SyteLine」は、国内で約200社、海外で約5500社に導入された実績のある製造業向けERPパッケージ。見込生産や受注組立生産、ハイブリット生産などのさまざまな生産形態に対応し、統合部品表機能や、リアルタイムな原価管理機能などの機能を備えている。日立システムズはインフォアのゴールドパートナーとして同社と連携しながら、「Infor SyteLine」の販売・導入支援・運用サポートを強化。今後は特に、中堅・中小規模製造業の海外進出やグローバル事業基盤強化をサポートしていく方針としている。
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