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ホンダの超小型EV向け車載情報端末、市販タブレットに専用アプリを実装して実現第5回国際自動車通信技術展

ホンダは、「第5回国際自動車通信技術展」において、埼玉県内などで実証実験を行っている超小型電気自動車(EV)「MC-β」向けに開発した車載情報端末を披露。市販のAndroidタブレット端末に、ホンダが開発した専用アプリを実装することで実現した。

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「MC-β」用車載情報端末の画面

 ホンダは、「第5回国際自動車通信技術展」(2014年3月12〜14日、東京ビッグサイト)において、埼玉県内などで実証実験を行っている超小型電気自動車(EV)「MC-β」向けに開発した車載情報端末を披露した。

 この車載情報端末は、市販の7インチAndroidタブレット端末(東芝製)に、ホンダが開発した専用アプリを実装することで実現している。

「MC-β」の運転席に設置された状態の車載情報端末
「MC-β」の運転席に設置された状態の車載情報端末(クリックで拡大)

 この専用アプリの特徴は大まかに分けて2つある。1つは、複数アプリの同時表示や直接操作を可能にしている点だ。市販のAndroid端末は、基本的に、あるアプリの画面上で、他のアプリを操作することはできない。ホンダが開発した専用アプリは、基本画面ではカーナビゲーションを表示しているが、タブレット端末の画面を右から左にスワイプするだけで、音楽プレーヤーやインターネットラジオのアプリを操作できるヴィジェットを表示することができる。

専用アプリの画面。左側の写真はカーナビゲーションを表示している基本画面で、右側の写真は音楽プレーヤーを操作するヴィジェットを表示した状態である(クリックで拡大)

 もう1つは、走行中に利用できる機能を限定するとともに、操作もできるだけ簡単にして安全を確保できるようにしている点だ。専用アプリのカーナビゲーションを使用している間は、GPSの位置情報などから走行/停止を判断。走行中であれば、ヴィジェットの表示は可能だが、専用アプリ以外のアプリへの切り替えはできない。また、専用アプリの操作も、左右もしくは上下の一方向にスワイプするだけの単純な操作体系にし、運転操作を妨げないようになっている。

 この他、専用アプリのカーナビゲーション画面では、MC-βの走行が許されているエリアの表示やそこから逸脱しそうになっている時の警告(実証実験で許可された地域内でしか走行できないため)、急ブレーキや交通事故の多発地点情報などが表示される。停止中であれば、MC-βのクイックマニュアルを参照することもできる。

「MC-β」用車載情報端末の説明パネル
「MC-β」用車載情報端末の説明パネル(クリックで拡大) 出典:ホンダ

 ホンダの説明員は、「一般的なカーナビゲーションシステムは、カーナビゲーションの画面を表示している間でも、音楽再生やラジオの操作も行えるようなユーザーインタフェースになっている。しかし、スマートフォンやタブレット端末は、カーナビゲーションアプリではカーナビゲーションの操作しかできず、音楽プレーヤーを操作したければアプリを切り替えなければならない。これでは、運転操作に支障が出てしまう。今回展示した専用アプリは、市販のAndroidタブレット端末を車載情報端末として安全に利用する上で、ホンダが必要だと考える要件を盛り込んである」と述べている。

 なお、今回展示した車載情報端末は、実証実験車両であるMC-β用であり、市販を意図したものではないという。

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