離島の超小型EVは再生可能エネルギーで運用する、ホンダと東芝が宮古島で実験:電気自動車
ホンダと東芝は、ホンダの超小型EV「MC-β」を、東芝の「PV充電ステーション」の電力で運用する実証実験を沖縄県宮古島市で開始した。
ホンダと東芝は2014年1月28日、太陽光発電による電力を使って超小型EV「MC-β」を運用する実証実験を沖縄県宮古島市で開始したと発表した。これは、両社と宮古島市が協力して進めている「宮古島市小型電動モビリティ等の活用に係る社会実験プロジェクト」によるもの。実験期間は2016年3月31日まで。「環境性能が高い超小型EVを、太陽光発電のような再生可能エネルギーで運用することにより、CO2フリー社会の可能性を自治体とともに検証していく」(ホンダ)としている。
ホンダは2013年11月から、熊本県、さいたま市、宮古島市の各自治体と、MC-βを使った共同社会実験を開始した(関連記事:ホンダが熊本県と宮古島で超小型EVの社会実験、大人2人乗車の「βモデル」を使用)。宮古島市では、環境モデル都市の取り組みの一環として、小型電動モビリティと、それに給電する電力供給装置などの導入/活用を検証している。
今回の実証実験では、超小型EVに電力を供給するために、東芝製の太陽光発電システムとリチウムイオン電池「SCiB」を用いた蓄電システム、200Vの普通充電器を備える「PV(太陽光発電)充電ステーション」を、下地庁舎、城辺庁舎、伊良部庁舎の3カ所に設置した。太陽光発電パネルは、MC-βの駐車スペースとなる車庫の屋根に置く。太陽光発電システムの出力は4kW(下地庁舎と伊良部庁舎)もしくは5kW(城辺庁舎)で、MC-βなどの充電などに用いられない余剰電力は蓄電システムに蓄えられる。普通充電器は、車庫内にあるMC-β用の1台の他、一般ユーザーが使用できるスタンドタイプの普通充電器も車庫の外側に配置する。蓄電システムの電力は、MC-βへの充電の他、非常用の100V電源から一般電気機器を使う際に用いることができる。
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