デンソーがセブンイレブンでワイヤレス充電の実証試験、配送車に適用:電気自動車
デンソーは2014年2月24日〜12月までの期間、愛知県豊田市内でワイヤレス充電システムの実証試験を行う。セブンイレブンの集配作業で駐車中の配送車がアイドルストップしている間も、電動式冷凍機を駆動できるようにするためのものだ。
デンソーは2014年2月20日、同年2月24日〜12月までの期間、愛知県豊田市内でワイヤレス充電システムの実証試験を行うと発表した。同社は、2010年代後半の実用化に向けてワイヤレス充電システムの開発を進めている。
今回の実証実験は、配送車が集配作業のため駐車している間に、駐車スペースの地面に設置した送電コイルから配送車の受電コイルに送電。その電力をバッテリーに充電し、集配作業などの間に配送車がアイドリングストップしていても、配送車の電動式冷凍機を駆動できるようにする。実験は、セブンイレブン豊田市上野町店の駐車スペースに、送電コイルと送電設備を設置し、受電コイルを搭載したヤマト運輸の配送車を使って行う。
なお、この実証実験は、2010年4月から経済産業省が推進している「次世代エネルギー、社会システム実証地域」の1つである豊田市における「低炭素都市構築プロジェクト」の一環として実施される。
トヨタ自動車の方式とは異なる
同社は、2013年10月の「第20回ITS世界会議東京2013」で、電気自動車(EV)の充電を自動化する「スマートチャージング」を披露している。スマートチャージングのワイヤレス充電システムには電磁誘導方式を採用していた(関連記事:自動運転の決め手は準天頂衛星? 測位精度±10cmでEVの無線充電も自動化)。今回の実証実験でも電磁誘導方式を用いているとみられる。
デンソーと関わりの深いトヨタ自動車も2014年2月下旬からワイヤレス充電システムの実証実験を開始するが、こちらは磁界共鳴方式を採用している(関連記事:トヨタがワイヤレス充電の実証実験を開始、充電制御の無線通信はZigBeeを使用)。
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