ニュース
「設計を抜本的に変える」、クラウド利用で構想設計をもっと自由に:米ソリッドワークスのプライベートイベントより(2/2 ページ)
米ソリッドワークスは、プライベートイベント「SolidWorks World 2014」で、クラウドベースの構想設計ツールを発表した。設計者同士、あるいは設計者と顧客が、クラウド上で構想設計のモデルを共有でき、リアルタイムに変更したり新しいモデルを追加したりできる仕組みだ。
最先端の義足で走る、跳ぶ
基調講演には、同社の3次元CAD「SolidWorks」のユーザーとしてMIT(米国マサチューセッツ工科大学) Media Labでバイオメカトロニクス(生体力学/生物力学)のディレクタを務めるHugh Herr氏が登壇した。
Herr氏は、SolidWorksを使って義足「BiOM(バイオム)」を開発した。足首用の義足で、カーボン製の足底、ばね、モーター、電池などから成る。搭載されているセンサーが地面の固さなどを検知する他、装着しているユーザーが歩いているのか、走っているのかなどを判断するという。
同氏は、趣味のロッククライミングの最中に事故に遭い、凍傷によって両足のひざから下を切断した。足を失ってもロッククライミングを諦めきれなかったHerr氏は、“本物の足のように反応してくれる義足を開発しよう”と思い立ったという。
同氏は、BiOMを初めて装着する時について、「早い人だと数分でBiOMに慣れる」と述べる。
課題もまだ残されている。「人間が動く時、筋肉や腱、関節など、身体がどのように機能しているのかが、完全には分かっていない。耐久性の問題もある。80年間、自分の足で歩き続けられるというのは、すごいこと。義足はどうしても点検や修理が必要になる。それは機械と人間の体の最大の違いだ」(Herr氏)。
関連記事
- 「えー!? 何で、それできないの?」が解消された「SolidWorks 2014」
ミッドレンジ3次元設計システム新製品「SolidWorks 2014」の日本向け製品発表会が開催された。本記事では注目しておきたい新機能のいくつかを紹介する。βコンテストに参加した日本人ユーザーのコメント付き。 - 成層圏から人間がマッハ1.2でスカイダイブ! 耐えろ
気の遠くなるような高さから人間が超音速でダイブした! ――米国フロリダ州オーランドで開催中である米ソリッドワークスのプライベートイベント「SolidWorks World 2013」で、Red Bull Stratosを仕切った技術者らが登場し、その開発について語った。 - 007のテーマを演奏する小型ロボット、救助現場でも活躍
米ソリッドワークスのプライベートイベント「SolidWorks World 2013」2日目の基調講演では、ロボット技術に携わるユーザーたちが登場し、事例を披露した。まるで生き物のように動く小型飛行ロボットは、演奏会もできるし、危険な場所の調査もできる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.