検索
連載

「速いマシンは美しい」――エンデュランスで見たこだわりの学生フォーミュラカー車を愛すコンサルタントの学生フォーミュラレポ2013(1)(3/3 ページ)

直線、ターン、スラローム……周回路の耐久走行審査「エンデュランス」を走行した学生たちのフォーミュラカーを紹介する。エアロパーツ、エンジン選定やレイアウト、素材などこだわりポイントはそれぞれだ。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

豊橋技術科学大学(No.30)

 さて、今回のシメは豊橋技術科学大学「TG-08」の走りです。カーボンにこだわり続けるこのチーム、カーボンモノコックフレーム、カーボンコンポジットブレーキローターに続き、ついにホイールまでカーボン化して来ました。実況中継では「カーボン化が目的になっていやしないか?」との声も聞かれましたが、私はそのこだわりに共感します。


豊橋技術科学大学(No.30)

 1人目のドライバーのタイムが思うように上がらず、しかも10週のところ1週多く回ってしまうというミスもあり、エンデュランスの順位は21位でしたが、カーボンモノコックの軽量ボディを生かし(最軽量賞3位)アクセラレーション3位、オートクロス8位の好成績で総合10位に入りました。おめでとうございます!


豊橋科学技術大学のチームメンバーが、エンデュランスで疾走するTG-08を応援している場面。多くのメンバーで作り上げたマシンを走らせるのはドライバー。それ以外のメンバーはこうして見守るしかありません。


 上空には厚い雲が掛かり、今回の大会期間中はゲリラ豪雨に見舞われたりもしましたが、エンデュランス走行時には運よく雨は降りませんでした。述べ8000人にも及ぶチームメンバー(大会本部発表)の熱き心が空に通じたのかもしれません。

 連載第2回は、オートクロス上位6校の走りに迫ります!(次回に続く)

筆者紹介

関伸一(せき・しんいち) 関ものづくり研究所 代表

 専門である機械工学および統計学を基盤として、品質向上を切り口に現場の改善を中心とした業務に携わる。ローランド ディー. ジー. では、改善業務の集大成として考案した「デジタル屋台生産システム」で、大型インクジェットプリンタなど大規模アセンブリの完全一人完結セル生産を実現し、品質/生産性/作業者のモチベーション向上など大きな効果を生んだ。ISO9001/14001マネジメントシステムにも精通し、経営に寄与するマネジメントシステムの構築に精力的に取り組み、その延長線上として労働安全衛生を含むリスクマネジメントシステムの構築も成し遂げている。

 現在、関ものづくり研究所 代表として現場改善のコンサルティングに従事する傍ら、各地の中小企業向けセミナー講師としても活躍。静岡大学工学部客員教授として教鞭をにぎる。



前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る