パナソニックの20型「4Kタブレット」は“メイド・イン・ジャパン”:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
パナソニックは業務用の20型4Kタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K」を2013年12月上旬に発売する。4Kの高精細を生かし、モバイルでのCAD/CAM操作や医用画像閲覧など新たな業務用分野での普及を目指す。同製品は生産の難易度から国内で生産する方針を明らかにしている。
パナソニックは2013年9月6日、フルHDの4倍の画素数を持つ業務用4Kタブレット「TOUGHPAD(タフパッド) 4K」を12月上旬に発売することを発表した。※)同社はノートPC「レッツノート」や堅牢PC「タフブック」、堅牢タブレット「タフパッド」などを展開するが、こららの開発や生産などを一貫して自社で行うことを強みとしている。タブレットを国内で自社生産する企業は少ないが、同社では新たな「タフパッド 4K」を神戸工場で生産する方針だ。
※)2013年12月11日に、発売時期を2014年2月中旬に延期することを発表(ニュースリリース)
A3用紙を原寸ではっきり表示
新製品のタフパッド 4Kは、2013年1月に米国で開催された「2013 International CES」で発表され(関連記事:4Kテレビを見比べて気付いた“意気込み”の違い)、製品化に向けて開発が進められてきた。
機器の詳細なスペックはPCUSERの記事「パナソニック、“4Kディスプレイ”搭載のWindows 8.1タブレット『TOUGHPAD 4K』発表」が詳しいが、20型4K IPSα液晶パネルを搭載し、3840×2560画素、230ppiの高精細表示を実現するとともに、176度の広視野角を確保している。アスペクト比は15:10でA3用紙をほぼ原寸で表示できる。最新OSであるWindows 8.1 Proおよび第3世代インテル Core i5プロセッサを搭載するなど、最新技術を盛り込んだ戦略製品だ。価格はオープン価格だとしているが、市場想定価格は「45万円〜」だという。
高性能の一方で、質量約2.35kg、厚み12.5mmを実現。さらにタフパッドで培った堅牢技術も備えることで、業務用として幅広い用途での活用が見込まれる。実際に2013年1月の発表以降、多くの引き合いがあったという。
「従来表示能力の制約で外に持ち出せなかったものを外に持ち出せるようにすること、また同様の制約でIT化が進まなかった分野のIT化を実現すること、という2つの点で価値を生み出せる」(パナソニックAVCネットワークス社事業開発センター室長両角昌英氏)。その中で特に自動車業界や建築業界、化粧品業界、医療業界などで利用用途があると見込む(関連記事:パナソニック、20型「4Kタブレット」活用の電子カルテシステムを披露)。
パナソニック ITプロダクツ事業部 事業部長 原田秀昭氏は「顧客の声を聞きながら新たな市場を開拓していくことが強みだ。4Kタブレットを含む堅牢タブレット分野をITプロダクツ事業部の第3の柱に育てていきたい」と話す。
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