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「スタイラスを捨てたのはジョブズの失敗」――紙とペンによる思考を追求したタブレット「enchantMOON」iPadとは別のカタチ(2/2 ページ)

ユビキタスエンターテインメント(UEI)が開発した手書きハイパーテキストタブレット端末「enchantMOON」の予約が2013年4月23日に開始された。同日行われた記者会見では、製品コンセプトや最新のデモなどが披露された。

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enchantMOONの実現は「紙の再発明」である

 ただし、紙による記録には欠点がある。それは、「情報の共有と検索だ」と清水氏は言及する。そこで、紙と同じレベルの表現力を保ったまま、情報の共有と検索を実現できるコンピュータを作れないかと考えた。「もし、それが実現できたならば、『思考の道具(紙とペンによる手書き)が直線的に進化したものだ』といえるのではないか」(清水氏)。

 こうしたビジョンの下、2007年から基礎研究を開始。デバイスの試作やiPad上で動作するアプリの開発などを進め、enchantMOONのベースとなる機能を構築していく。そこには、オープンソースのHTML5ゲーム開発ライブラリ「enchant.js」も含まれている。こうした開発を続け、ユーザーが使いながら自分の好みに育てていく、進化する“新しい紙”を目指したという。

 今回のenchantMOONの予約開始を受け、清水氏は「AppleはiPhoneにより『電話を再発明した』というが、われわれは『紙を再発明した』」と宣言した。

紙と同等レベルの使い勝手を実現する
紙と同等レベルの使い勝手を実現する。活用イメージとして、議事録、デジタル教育、契約書、アンケート、書き込み型英語学習などが挙げられるという

 以下は、記者発表時に披露されたデモンストレーションの動画である。動画では、電源オンからの起動や初期設定、チュートリアル機能などを確認できる。さらに、手書きした文字からWeb検索を行ったり、検索結果の画像を切り抜いて、シールのように張り付けたりできる様子が分かる。その他、暗号化シールで手書きメモを暗号化したり、EvernoteシールでメモをEvernoteへアップロードしたりといった機能も見ることができる。

enchantMOON 最新プロトタイプデモ(4月23日)

 なお、記者発表会には、enchantMOONの設計段階から参加している映画監督の樋口真嗣氏と哲学者・思想家の東浩紀氏、製品の外観デザインを担当したイラストレーターの安倍吉俊氏も駆け付けた。

映画監督の樋口真嗣氏、イラストレーターの安倍吉俊氏、哲学者・思想家の東浩紀氏
左から映画監督の樋口真嗣氏、イラストレーターの安倍吉俊氏、哲学者・思想家の東浩紀氏

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