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HTML5と「Tizen IVI」がキーワード、インテルが車載情報機器のデモに注力ET2012(2/2 ページ)

インテルは、ET2012で、同社のプロセッサ製品を用いた車載情報機器のデモを多数披露した。これらのデモでは、Linuxベースの車載情報機器向けプラットフォーム「Tizen IVI」や、HTML5ベースのWebアプリケーションが重要な役割を果たしている。

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車載情報機器に「Ivy Bridge」

 この他、「Ivy Bridge」のコードネームで知られる「第3世代Coreプロセッサーファミリー」を用いた、次世代のコックピットをイメージしたデモも展示した。

 この展示では、ダッシュボードに4台のディスプレイが埋め込まれている。各ディスプレイには第3世代Coreプロセッサーファミリーを搭載したPCが接続されており、それぞれUbuntuが組み込まれている。

「Ivy Bridge」を用いた次世代コックピットのデモ
「Ivy Bridge」を用いた次世代コックピットのデモ(クリックで拡大)

 これらのうち右側の3台を使って、走行速度やエンジン回転数といった車両のさまざまな情報を、CanvasやWebGLを使ったグラフィカルなHTMLベースのUIで表示している。UIの表示に用いたWebブラウザは「Chrome」である。これらのUIを開発したアプトポッドは、車両の位置情報や走行データをリモートで管理できる、同社のHTML5ベースのアプリケーションもノートPC上で動作させていた。

 残りの左端の1台は、タブレット端末と連携するカーエンターテイメントシステムを模擬している。ドイツのCinemoというベンダーのソフトウェアを用いて、DLNAを介した映像や音楽データのやり取りを行える。

 第3世代Coreプロセッサーファミリーを使った車載情報機器のデモはもう1つある。インテルのパートナーのバイテックが展示したもので、DFIのMini-ITXマザーボード「CR100-CRM」に、動作周波数が2.6GHzの「Core i5-3320M」、容量8GバイトのDDR3メモリ、Blu-rayディスクプレーヤーを搭載したコンセプトデモ機に、Tizen IVIを組み込んでいる。

バイテックの「Ivy Bridge」を用いたデモ
バイテックの「Ivy Bridge」を用いたデモ(クリックで拡大)

 このコンセプトデモ機と3つのディスプレイを接続し、ディスプレイメーターとカーナビの表示、フルHD映像データの再生を同時に行った。ディスプレイメーターは、Tizen IVIに標準添付されているHTML5ベースのアプリケーションを用いている。カーナビについては、エディアがTizen IVIの前進となる「MeeGo IVI」向けに開発した「MAPLUS for MeeGo」を使用した。フルHD映像データは、Tizen IVIの標準メディアプレーヤーで再生している。

 「これらのアプリケーションを同時に実行しても、プロセッサのリソースの20%程度しか使用していない」(バイテック)という。とはいえ、Core i5-3320MのTDP(熱設計電力)は35Wであり、現行のカーナビ向けプロセッサに求められている5W以下という消費電力にはほど遠い。

 これらの他にも、スマートフォンとカーナビの間で著作権保護されたコンテンツを、ユビキタスのDLNA/DTCP-IPソリューションを使用して共有するデモや、Atom E600シリーズの評価ボードに最適化したブートローダを使って3秒以内でLinuxを高速起動するデモなどを披露した。

左の写真は、著作権保護されたコンテンツをDLNA/DTCP-IPを使用して共有するデモ。スマートフォンの中にある「Ultrabook」のコマーシャル映像が、カーナビ上で再生されている。右の写真は、3秒以内にLinuxを高速起動するデモで、ちょうど再起動が完了したところである。(クリックで拡大)
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