火星探査機「キュリオシティ」を着陸成功に導いた静的解析ツール:フライトソフトウェア200万行をテスト
米Coverityは、火星着陸に成功した米航空宇宙局(NASA)のロボット探査機「キュリオシティ(Curiosity)」のフライトソフトウェアの信頼性確保に、同社の静的解析をコア技術としたデベロップメントテストソリューションが採用されたことを明らかにした。
静的解析をコア技術とした“デベロップメントテスト”を推進する米Coverity(コベリティ)は2012年8月21日(米国時間)、同社の静的解析技術が米航空宇宙局(NASA) ジェット推進研究所 マーズ・サイエンス・ラボラトリーのロボット探査機「キュリオシティ(Curiosity)」の開発に採用されたことを明らかにした。
火星への着陸を成功に導くためのフライトソフトウェアの信頼性確保に生かされたという。
関連リンク: | |
---|---|
⇒ | カテゴリインデックス「宇宙開発」 |
今回の火星探査ミッションの開始時から、ソースコードのレビュープロセスの一部に、コベリティの静的解析技術が活用されていた。NASA ジェット推進研究所は、探査機の打ち上げに先立ち、200万行を超えるソースコードからなるキュリオシティのフライトおよび搭載機能を制御する全てのソフトウェアのテストをコベリティに依頼。不具合の発見と修正にコベリティのデベロップメントテストソリューションが寄与した。
今回の発表に当たり、コベリティのマーケティング担当 副社長のJennifer Johnson氏は、次のようにコメントを寄せている。
「いかなるミスも許されないミッションクリティカルなプロジェクトにおいて、コベリティの技術が利用されることは、“予測不能かつ、従来は見つけにくいソフトウェアの不具合”を迅速に検知するといった当社独自の能力を証明するチャンスになります」(プレスリリースより抜粋)。
ロボット/ロボット開発 コーナー
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 火星探査機「キュリオシティ」に採用されたリアルタイムOS
火星に着陸した米航空宇宙局(NASA)のロボット探査機「キュリオシティ(Curiosity)」に、米ウインドリバーのリアルタイムOS「Wind River VxWorks」が採用されている。 - 火星探査機「キュリオシティ」に採用された34個のIC
アナログICベンダーのインターシルは、火星着陸に成功したロボット探査機「キュリオシティ(Curiosity)」に、同社の耐放射線性ICが搭載されていることを明かした。 - あなたは「バグ」をどう数えていますか? 組み込みソフトウェアの品質管理を考える
あなたの現場では、ソフトウェアの品質管理の考え方をきちんと生かし切れていますか? @IT MONOist編集部では組み込みソフトウェアの品質管理をテーマにしたゼミナール「組み込みソフトウェア開発で問われる品質力」を開催。組織における品質管理の考え方や、実際の開発現場におけるツールの活用・導入に関する事例などが披露された。 - >>カテゴリインデックス「宇宙開発」