トヨタがグローバル車に「キーンルック」デザインを採用、新型「オーリス」から:車両デザイン
トヨタ自動車は、新型「オーリス」から、グローバル展開する車両のフロントフェイスに「キーンルック」と呼ぶ新たなデザインを採用する。世界中どこでもトヨタ車と分かる新たな“顔”の導入により、車両デザインの改革を進めていく方針だ。
トヨタ自動車は2012年8月20日、日本と欧州で展開しているハッチバックタイプの小型車「オーリス」をフルモデルチェンジした。車両前面から見たフロントフェイスに「キーンルック」と呼ぶ独自のデザインを採用するなど、車両の内外装のデザインを大幅に変更するとともに、欧州市場でも認められる高い走行性能を実現している。日本ではトヨタネッツ店で販売する。税込み価格は171万円から。月間販売目標台数は2000台。
新型オーリスの開発を担当した同社製品企画本部チーフエンジニアの藤田博也氏は、「キーンルックを採用した新型オーリスから、トヨタ車の“顔”を変える。オーリスのようにグローバル展開する車両については、世界中どこでもトヨタ車と分かるデザインとして、このキーンルックを導入していく」と語る。
キーンルック+アンダープライオリティの強調
新型「オーリス」のフロントフェイス。エンブレム部を中心とする「キーンルック」を採用するとともに(上)、台形のロアグリルが特徴の「アンダープライオリティ」がさらに強調されている(下)。(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車
新たに採用したキーンルックでは、中央のエンブレム部を中心にして、ヘッドランプまで意匠がV字型に広がっている。英語のキーン(Keen)が意味する「(感覚が)鋭い、鋭敏な」のように、知的で明晰な印象を与えることを意図したデザインだ。「従来のトヨタ車のフロントフェイスは、エンブレム部の下側にアッパーグリルの意匠が入って横に広がるデザインだったが、キーンルックではエンブレム部を中心にしてV字型かつより立体的に広がっていくようにした。ヘッドランプも精かんな表情になるようなデザインに仕上げた」(車両デザインの担当者)という。
この他、台形のロアグリルが特徴の「アンダープライオリティ」についても、開口部が車両底部まで開いたデザインを採用している。今後投入されるトヨタブランドのグローバル車は、このキーンルックと、より強調されたアンダープライオリティがフロントフェイスの特徴となりそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 新型「オーリス」は欧州の競合車種を徹底ベンチマーク、走行性能を大幅向上
トヨタ自動車が日本市場での販売を始めた新型「オーリス」。主戦場となる欧州市場で、フォルクスワーゲンの「Golf」をはじめとするCセグメントハッチバックの競合車種に対抗するため、走行性能を大幅に向上している。 - 小型化した11代目カローラ、燃費と走行性能は改良エンジンと新型CVTで向上
トヨタ自動車の新型「カローラ」は、11代目にして初となる小型化や、セントラル自動車宮城工場での生産などが話題になっている。しかし、燃費と走行性能を向上させている、改良エンジンと新型CVTにも注目すべきだろう。 - トヨタが新モデル移行時に設備コストを40%削減へ、2012年度末までに
トヨタ自動車は、最終組み立てラインの刷新など新たな生産技術の導入により、新モデル移行時の生産設備の投資コストを移行前と比べて40%削減することを目標としている。この他、車体ボディーの金属表面に絵や文字を鮮明に浮き上がらせる技術も開発中である。