「シボレー・ボルト」の開発責任者、米PHEVベンチャーのCEOに就任:電気自動車
米国のプラグインハイブリッド車(PHEV)ベンチャーであるFisker Automotiveは、新CEOに「Chevrolet Volt(シボレー・ボルト)」の開発責任者を指名した。
米国のプラグインハイブリッド車(PHEV)ベンチャーであるFisker Automotiveは2012年8月14日(米国時間)、同社の新たなCEO(最高経営責任者)として、General Motors(GM)でPHEV「Chevrolet Volt(シボレー・ボルト)」の開発責任者を務めていたTony Posawatz氏を指名したと発表した。
Posawatz氏は、GMで30年間以上勤務し、製品開発から企画立案、プログラム管理、製造、品質などの担当を歴任。最近では、車両ラインディレクター兼グローバル電動車両開発リーダーとして、シボレー・ボルトのコンセプト立案から製造までを担当していた。
Fisker Automotiveの共同創業者であるHenrik Fisker氏は、「Posawatz氏は、車両の電動化とPHEVのエコシステムについて、世界で最も経験を積んでいる人物の1人だ。彼がCEOに就任することで、当社の第1世代PHEV『Karma』のポテンシャルを最大化できるだけでなく、開発中の第2世代PHEV『Atlantic』の市場投入もスムーズに進められるだろう」とコメントしている。
高級スポーツカータイプのKarmaは、シボレー・ボルトと同様にレンジエクステンダータイプのPHEVである。2011年後半から出荷されており、2012年4月には販売台数が1000台に到達したと発表している。
しかし、Karma向けのリチウムイオン電池を出荷しているA123 Systemsは、Fisker Automotiveからの受注減少などにより売り上げが低迷しているため、中国企業から出資を受ける方針を発表している(関連記事)。
関連記事
- 米国が目指すEVの普及、100万台構想は実現できるのか(前編)
オバマ米大統領は2011年3月30日に「エネルギー政策の未来図」と題した計画書を紹介し、米国のガソリン輸入量を10年間で1/3削減する他、連邦政府の購入する自動車を電気自動車などに切り替える計画を明らかにした。これは同大統領がうたう「電気自動車100万台構想」の一環である。米政府が電気自動車を石油社会から脱却する取り組みの1つとして捉えていることが分かる。 - GMが「ボルト」をマイナーチェンジ、電池の改良でEV走行距離が約5km増加
General Motors(GM)が、プラグインハイブリッド車「シボレー・ボルト」をマイナーチェンジする。リチウムイオン電池の改良により、EV走行距離が従来の35マイル(約56.3km)から38マイル(約61.1km)に増加した。 - 米国の車載リチウムイオン電池ベンチャーに中国企業が出資、80%の株式取得も
米国の車載リチウムイオン電池ベンチャーA123 Systemsが、中国の大手自動車部品メーカー万向集団(Wanxiang Group)から最大4億5000万米ドル(約353億円)の出資を受ける方針を発表した。万向集団はA123 Systemsの株式を最大で80%握ることになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.