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米国の車載リチウムイオン電池ベンチャーに中国企業が出資、80%の株式取得も電気自動車

米国の車載リチウムイオン電池ベンチャーA123 Systemsが、中国の大手自動車部品メーカー万向集団(Wanxiang Group)から最大4億5000万米ドル(約353億円)の出資を受ける方針を発表した。万向集団はA123 Systemsの株式を最大で80%握ることになる。

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 米国の車載リチウムイオン電池ベンチャー・A123 Systemsは2012年8月8日(米国時間)、中国の大手自動車部品メーカーである万向集団(Wanxiang Group)の出資を受ける方針を発表した。出資額は最大で4億5000万米ドル(約353億円)となっており、この場合万向集団はA123 Systemsの株式の80%を握ることになる。両社は法的拘束力のない覚書(MOU)に署名しており、契約の詳細は今後つめる。

 A123 Systemsは2001年創業のベンチャー企業で、同社独自のオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)ベースの正極材料「Nanophosphate」を使ったリチウムイオン電池を電動工具向けに開発して注目された。その後、車載リチウムイオン電池に参入し、Fisker Automotiveのプラグインハイブリッド車(PHEV)「Karma」や、上海汽車のハイブリッド車(HEV)「Roewe 750 Hybrid」などに採用された。General Motors(GM)とは、2013年の発売を予定している小型車「Chevrolet Spark(シボレー・スパーク)」のEVモデルなどにリチウムイオン電池を供給する契約を結んでいる。

 ただし現在は、Fisker Automotiveからの受注減少などにより売り上げが低迷し、営業損失も拡大している。資金繰りも悪化しており、2012年4月には、2012年末が期限だった米国エネルギー省(DOE)の環境対応電池開発を目的とした助成金(2億4900万米ドル)の活用期間を2014年末まで延期するなどしていた。

 万向集団は、年間売上高が130億米ドル(約1兆200億円)を超える企業で、従業員数は全世界で4万5000人以上。米国には従業員が3000人以上の現地法人を持つ。EV関連の事業展開にも積極的で、米国のSmith Electric Vehiclesとの合弁により商用EVを中国で生産する計画を2012年2月に発表している。

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