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年度内発売の1人乗りEVとPHEVシステムを見よ、近未来の運転席も多数登場:人とくるまのテクノロジー展2012 フォトギャラリー(3/3 ページ)
自動車技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展2012」で見つけた、興味深い展示をフォトギャラリー形式で紹介する。
EVレースカー採用のリチウムイオン電池
左の写真は、三菱重工業の車載リチウムイオン電池。「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」に参戦する「Team APEV with モンスタースポーツ」のEVレースカーに、右端にある「MLiX40」を供給する。右の写真は、明電舎が開発中の新型高性能キャパシタである。集電体に住友電気工業の「アルミセルメット」を採用するなどして、既存の電気二重層キャパシタの3倍となる12.4Wh/リットルという体積エネルギー密度を実現した。(クリックで拡大)
左の写真は、ニチコンの出力10kWのEV用急速充電器を使って、「リーフ」に充電しているようす。20〜50kWのEV用急速充電器よりも出力を抑える代わりに、小型・軽量化を実現した。右の写真は、住友電気工業による、HDMIケーブルと車載用石英光ケーブルの曲げ強度の比較。リアエンターテイメントシステムなどで、フルHD映像の信号を伝送するために用いる次世代の車載情報系ネットワークでは、従来のプラスチック光ケーブルの代わりに石英光ケーブルが必要になると言われている。(クリックで拡大)
Dolby Japan(ドルビー)による、HDR(ハイダイナミックレンジ)カメラ向け画像エンコード技術のデモ。通常のJPEGファイルは8ビット階調でエンコードするため、それよりも高い階調を持つHDRカメラで撮影した画像の元データから明るい部分の色情報などが失われてしまう。一方、ドルビーのエンコード技術は26ビット階調でエンコードできるので、元データの情報をほぼ維持できる。ファイルサイズもJPEGでエンコードするより20%多い程度で済み、JPEGとの後方互換性も備える。自動車向けでの主な用途としては、ドライブレコーダを想定している。なお、同社が2012年3月に発表した携帯電話機のHDRカメラ向けエンコード技術は、最大32ビット階調でエンコードできるとしていた。左の写真は、トンネル内を走行中に撮影した画像をドルビーの技術でエンコードして、画像の明るさを最大にして表示した状態。トンネルの中のようすがはっきりと分かる。右の写真は、トンネルの出口が見える程度に明るさを下げた状態である。画面表示がほぼ真っ暗になっているため、デモに使ったタブレット端末の表面に写真撮影中の筆者が写り込んでしまった。(クリックで拡大)
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