【解説3-2】見落さなかった形状を作り忘れないで:きゃどりる(11)
今回も【問題3】のモデリングについて解説します。前回、ちょっと分かりづらい図面から読みとった形を詳細に作っていきます
前回のきゃどりる(10)は、【問題3】のモデリングについて解説しました。今回も引き続き、モデリング方法の解説を続けます。
忘れないで……
このままの形状だと、図面と異なります。第10回の図2にある形状を作り込むのをくれぐれも忘れないように!
この部分は、断面A-Aのある面に形状をスケッチして、両側にカットします。この場合、カットする寸法はφ10、長さは60mmで左右に振り分けます(図2)。*CADでは、60mmと入力し、「振り分け」を選択します。
切り欠き部上部に付いたフィレット(R8)は、ここで編集しても、後で編集してもどちらでもOKです。……でも、忘れないように!(図3)
サーフェスを使ったカット
次は、形状の上部にある凹み部分です。この凹みは円形と四角の形状のものがありますが、円形部は四角部よりも深くなっています。円径の凹の底は平面、四角い凹の底は曲面になります。
まず浅い方、四角い凹から作ります。この凹みは上側のR100面を基に下方へ5mmオフセットしてカットします。R100面から、オフセットサーフェスで5mm下に面を作りましょう(図4)。
四角い部分のスケッチ面は、形状上方の任意の場所で作ればいいでしょう。このとき、四角部4隅のフィレット(R15)はスケッチで描いておきます。
さらに、このサーフェス面を使って、スケッチした形状をサーフェスまでカットします(図5)。
次回、【問題3】についての解説、いよいよ最終回です。(次回に続く)
編集部より
この記事は3次元CADのオペレーション初心者向けとして、社団法人コンピュータソフトウェア協会主催「3次元CAD利用技術者試験」(平成20年度前期に実施された1級問題)の出題内容と解法を紹介しています。
この記事で紹介する3次元モデリングの作業ステップは、実際の設計事情や加工方法を考慮していない場合がございます。また当然ながら、実際の設計においては作業の手数を減らすことが重要であるとは限りません。
記事で提示する解答だけが正しいとは限りません。複数の解答パターンがある場合もありますが、記事で紹介するのはあくまでその1つとお考えください。
あらかじめご了承いただければ幸いです。
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